馬興瑞氏も結局…半年で中国共産党政治局員3人が失脚の珍記録

中国共産党の中央政治局委員である馬興瑞氏(67)がついに逮捕された。権力序列24位圏内である政治局員の失脚は、習近平国家主席の執権後で4人目だ。 3日午後6時(現地時間)、党中央規律検査委員会は国家監察委員会とともに「馬興瑞・中央政治局委員兼中央農村工作指導小組副組長が、重大な規律および法規違反の疑いで現在調査を受けている」と発表した。馬興瑞氏は昨年11月末、政治局の集団学習を欠席して以降、現在まで公の場から姿を消しており、失脚説が有力視されていた。これに先立ち、2017年7月に孫政才氏(63)、昨年10月に何衛東氏(69)、今年1月に張又侠氏(76)が失脚している。 1921年の共産党結党以来、5年の任期内に複数の政治局員が失脚したのは、1989年に軍事委員会主席だった鄧小平が趙紫陽総書記と胡啓立常務委員を同時に解任して以来初めてだ。来年末の第21回党大会の人事刷新に向けた事前調整作業として、年末まで反腐敗キャンペーンが続くとの見通しが出ている。 馬興瑞氏の失脚の真の理由としては、腐敗とともに政治的問題が取り沙汰されている。新疆日報は5日、前日に開かれた常務委員会拡大会議の内容を伝え、「政治的な立場・方向・原則・路線において、習近平同志を核心とする党中央と常に高いレベルの一貫性を維持しなければならない」と強調した。時事評論家の鄧聿文氏は5日、X(旧ツイッター)に「馬興瑞は、何衛東や張又侠と同様に、腐敗ではなく政治的問題で没落したのが明らかだ」と指摘した。 馬興瑞氏は1959年、山東省西部・菏沢市鄆城県の出身で、石炭の街である黒竜江省双鴨山の炭鉱労働者の家庭に生まれた。現ファーストレディーである彭麗媛夫人と同じ山東省出身であり、第20期政治局員の中で最も幅広い経歴の持ち主と評価されていた。阜新鉱業学院、天津大学、ハルビン工業大学で力学を専攻し、それぞれ学士・修士・博士号を取得した。北部の黒竜江省で11年、首都北京で17年、南部の広東省で8年、西部の新疆で4年間勤務するなど、勤務地も中国全土を網羅していた。 馬興瑞氏の失脚により、新疆書記4人が連続で不名誉な退陣を遂げた「新疆のジンクス」も繰り返された。「新疆王」と呼ばれ、1994年から16年間新疆を統治した王楽泉氏は、2009年に197人が死亡した「7・5ウルムチ暴動」事件の責任を問われ、2010年に中央政法委員会副書記へと退いた。後任の張春賢氏も任期途中だった2016年8月、中央党建設工作指導小組副組長に追いやられた。その後任の陳全国氏も2021年に閑職の中央農村工作指導小組副組長に更迭された後、翌年の党大会で引退した。馬興瑞氏も昨年7月1日に突如として新疆書記を免職された後、9カ月目にしてソフトランディングに失敗し、規律委員会の調査を受ける身へと転落した。 一方、馬興瑞氏の失脚時期も偶然が重なっている。失脚の2日前の1日、米国航空宇宙局(NASA)は月面探査船「アルテミス2号」の打ち上げに成功した。馬興瑞氏は中国のNASAにあたる国家航天局(CNSA)の局長を歴任し、宇宙関連の政治的エリート集団「宇宙幇」に分類されていた。2004~2005年には中国の月面探査プロジェクト「嫦娥プロジェクト」の副指揮官を務めた。2008年には有人宇宙船「神舟7号」の打ち上げを成功させ、中国中央テレビ(CCTV)が選ぶ「今年の経済人物」に選出されたこともある。中国は今年下半期、月面探査宇宙船「嫦娥7号」を打ち上げる予定だ。

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