国際刑事裁判所(ICC、赤根智子所長)は23日、フィリピンの薬物犯罪対策「麻薬戦争」を巡り逮捕されたドゥテルテ前大統領(81)を、人道に対する罪で起訴した。 ICCは、南部ダバオ市長と大統領を務めていた2013年から18年にかけて、少なくとも76人の殺害と2人の殺人未遂に関与した疑いがあるとしてドゥテルテ被告を訴追した。麻薬犯罪に関与したとみなされた人物らを標的とし、組織的に殺害する計画があったとされる。 ドゥテルテ被告は市長時代から強硬な麻薬対策を推し進め、16年の大統領就任後は全国に拡大した。任期中に少なくとも6600人が死亡したとフィリピン政府は発表しているが、人権団体はそれを大きく上回ると指摘している。 一方、被告側は警察には正当防衛の場合に限って武力行使を指示したと主張。健康状態を理由に訴追手続きの取り下げや釈放も求めてきたが、いずれも退けられている。【バンコク小泉大士】