極左過激派組織「ドイツ赤軍派」元メンバーに拘禁15年求刑 ドイツ検察

【AFP=時事】ドイツ検察は29日、極左過激派組織「ドイツ赤軍派(RAF)」の元メンバー、ダニエラ・クレッテ被告(67)に対し、逃亡中の生活費を稼ぐために実行したとされる一連の武装強盗事件をめぐり、拘禁15年を求刑した。 検察によると、クレッテ被告は1999年から2016年にかけて、他の元RAFメンバー2人と共に武装強盗を8件実行し、計240万ユーロ(約4億5000万円)を奪ったとされる。 クレッテ被告は多くの強盗事件で運転手役を務めた他、アサルトライフル(突撃銃)が使用された事件では「本物そっくりの」ダミーのバズーカ(携帯式対戦車ロケット弾発射器)を手にしていたとされる。 クレッテ被告は、一連の強盗事件に関連して武装強盗と殺人未遂の罪で起訴されている。アネット・マルカート検事によると、これらの事件で24人がトラウマ(心的外傷)を負い、中には重度のトラウマを負った人もいるという。 強盗事件の共犯者とされるブルクハルト・ガルベーク容疑者とエルンストフォルカー・ストウブ容疑者は、生存していればそれぞれ57歳と71歳になるが、所在は明らかになっていない。 クレッテ被告は30年以上潜伏した後、2024年に首都ベルリンの自宅アパートで逮捕された。その際、約20年間住んでいたアパートからカラシニコフ自動小銃、爆発物、そして多額の現金が見つかった。 同被告は、1990年代のドイツ赤軍派による襲撃事件に関連して、殺人、誘拐、加重強盗などの罪でも起訴されている。 クレッテ被告は1990年にドイツ銀行本社を爆破しようとしたドイツ赤軍派の計画にも関与。1991年には在ドイツ米国大使館に機関銃を掃射し、1993年にはフランクフルト近郊に新設されたバイターシュタット刑務所を爆破したとされる。 ■反抗的な態度崩さず 昨年出廷したクレッテ被告は、依然として反抗的な態度を崩さず、「資本主義および家父長制」との闘いを続けると誓った。 マルカート検事は、クレッテ被告は反省の態度を全く示しておらず、「自己陶酔的だ」と述べた。 検事はクレッテ被告について、「態度が実にひどい」「物事の本質を見失っている」とも指摘した。 公判中、クレッテ被告は検察側が「勝者の正義」を追求していると非難したが、マルカート検事は、第2次世界大戦後、一部の戦争犯罪人が裁判で同様の主張をしていたことを指摘し、「卑劣な行為だ」と断じた。 ドイツ赤軍派は、1960年代の学生運動の過激派から生まれた。 数十年にわたり、ドイツ赤軍派のメンバーたちは、米国の帝国主義と、元ナチス党員がはびこる「ファシスト」的な西ドイツに対して武装闘争を繰り広げた。また、投獄されたメンバーの解法を目的とした一連の襲撃事件も起こした。 ドイツ赤軍派は1998年に解散を宣言したとされる。 ドイツ赤軍は約30年にわたりさまざまな襲撃事件を起こし、34人を殺害したとみられ、犠牲者には警察官、裁判官、米兵、元ナチス親衛隊(SS)将校などが含まれる。【翻訳編集】 AFPBB News

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