東京・福生市で29日、男が金づちのようなもので少年らを殴り逃走している事件で、警視庁は30日、逃走している高林輝行容疑者(44)を公開手配した。高林容疑者は、2年半前にも同様の事件を起こしたとして逮捕され、その後、不起訴処分となっていた。取材に応じた高林容疑者の母親は、「出てきてほしい」と呼びかけている。 ◆「息子が出てきたらトラブルなると…」 警視庁が30日に公開した、殺人未遂の疑いがもたれていて、現在逃走を続けている高林輝行容疑者(44)の写真。 30日、高林容疑者の母親が報道陣の取材に応じた。 高林容疑者の母親: 自分もおろかだったなって。あんなトラブルになる前に私が警察に電話していれば、こんなふうに発展しなかったのに。すごく反省しています。 事件は福生市加美平にある高林容疑者の自宅前で起きた。きっかけは、29日早朝、10代の男女7人がしゃべっていた事だった。 高林容疑者の母親は当時の状況について次のように説明した。 高林容疑者の母親: (午前)6時ぐらいに(少年らに)「うるさいです」と。「寝てる人まだいるんだから静かにしてください」と言った。 ――少年らの対応は? 高林容疑者の母親: 「すいません、すいません」とかって言うんですけど、全然収まらずにずっとじゃべり続けているし…。私はやっぱり息子を起こしたくないから、息子が出てきたらトラブルなると思ったから、なんとか自分の段階で収めようと思ってね。 この懸念が、現実のものとなってしまった。 高林容疑者がハンマーを手に少年らに近づいたため、母親は羽交い締めで止めようとした。しかし、高林容疑者はそれを振りほどき、少年2人を複数回殴りつけた。 殴られた2人のうち17歳の男子高校生は、こめかみ辺りを殴られ重傷を負った。 自宅に戻った高林容疑者は、駆けつけた警察官らにサバイバルナイフを見せつけ「入ってきたら刺すぞ」などと威嚇。 その後、自宅の2階から警察官と母親に向かって農薬のようなものを噴射した。数人の警察官が目の痛みを訴えるなど現場は混乱。この隙に高林容疑者は自宅の裏手から逃走していた。 捜査員らは高林容疑が立てこもっているとみて自宅を包囲。そして、29日正午過ぎ、警視庁の特殊部隊SITが突入した。 警察が突入したのか、現場からは「パンパンパン」と大きな音が聞こえた。当時の現場を捉えた映像には、警察官が「どこだ!どう?2階にいる?」と大きな声を上げる様子が記録されていた。 もぬけの殻だった自宅からは、サバイバルナイフとハンマーなどが押収された。 高林容疑者は、突入の約4時間前に裏口から逃走したとみられている。警視庁が30日に公開した、逃走する高林容疑者の動画を見ると、上下グレーのスウェット姿で左手には黒の手提げバッグを持ち、徒歩で移動していたことが確認できる。 事態を受け、現場近くの小学校では30日朝、警視庁の捜査員による見守りが行われていた。高林容疑者が姿を消してから24時間以上が経っているが、現在もその行方はわかっていない。 ◆2年半前にも10代少年を“斧”で襲う 高林容疑者は2年半前にも、路上にいた10代の少年に斧のようなもので襲いかかり、背中に全治2週間のケガをさせたとして殺人未遂容疑で逮捕されたが、その後、不起訴処分となっている。 当時、高林容疑者に追いかけられた少年の母親: 多分騒いでいたのか、みんなでいたところを斧を持った人に走って追いかけられたって言っていた。 ――どんな斧? 当時、高林容疑者に追いかけられた少年の母親: 多分手に持てる感じ。片手で持つ感じの斧とは言っていた。 警視庁は、情報提供を呼びかけるとともに、高林容疑者の行方を追っている。 (「イット!」4月30日放送より)