任意の聴取から逮捕まで、なぜ時間を要したのか。 今後の捜査はどう展開していくのか。 元神奈川県警・捜査一課長の鳴海達之さんは、3つのポイントをあげています。 【“遺棄した”と供述も…慎重に捜査】 「妻の遺体を遺棄した」という趣旨の供述から逮捕まで、なぜ時間がかかったのか。 鳴海さんは、警察が慎重に裏付け捜査を進めていたと指摘します。 (鳴海達之さん)「(供述で)焼却炉で焼きましたと言ったところで、その遺体が被害者ということが判明しない限りは、死体遺棄だろうが死体損壊だろうが、なかなかできないんですよね。自宅となると、殺害をほのめかしているわけですから、殺害現場になる可能性が十分あるわけじゃないですか。殺害したという証拠がどれだけあるのかというところに着目すると、やっぱり4日5日かけてもやるべきことがたくさんあるので。それは裏を返せば、慎重にやっていたという言い方ができると思います」 【急展開のウラに「物証」】 なぜここへ来て逮捕という急展開をみせたのか。 決め手は、現場で見つかった「物証」でした。 (鳴海達之さん)「小さい骨がやっぱり熱を加えられると早くボロボロになってしまうので、足の大腿骨であるとか、大きくて太い骨が多分残っていると思うんですよ。動物の骨と人の骨はやっぱり作りが違いますので、少し混じっていたところで選別はできますから、大きな問題はないと思うんですよね。一部だけが被害者のものであることが判明したので、そこは無理をしないで死体損壊で、焼いて壊したということで持っていけるから。それで無理をしないで死体損壊でやったんだろうと思うんですよね」 【今後の焦点 カギは「秘密の暴露」】 そして、今後の焦点は殺人容疑での立件が可能かどうかです。 鳴海さんは「死体損壊」容疑での逮捕が最も重要な足がかりになると指摘します。 (鳴海達之さん)「死体損壊が土台になっているので、その土台が崩れてしまったら、その上に乗るはずの殺人も崩れてしまうので。まずしっかり土台を固めることがまず先決です。一番大事なのは、被疑者しか知らないこと、いわゆる『秘密の暴露』がどれだけあるのかということなんですよ。『秘密の暴露』が多ければ多いほど、この供述は信用できるというふうに(裁判官が)判断してくれるので。裁判でひっくり返ったとしても、大きい影響は出ないのかなと。ポイントはやっぱり、その供述の内容になってくると思います」 警察は殺人事件の可能性を視野に調べていますが、鈴木容疑者の供述からどれだけ「秘密の暴露」を引き出し、容疑を裏付けることができるかが今後のカギとなりそうです。