福島県の磐越道で高校のソフトテニス部の部員など21人が死傷した事故から、5月13日で1週間。 部活の遠征に向かう途中で起きた痛ましい事故ですが、バスはレンタカーで、逮捕された運転手の男は、客を運送して対価を得る「二種免許」を持っていなかったことが分かっています。 部活動の遠征をめぐっては、北海道内の高校でも安全性と費用面の両立に知恵を絞っています。 札幌市西区の札幌山の手高校です。 スポーツの強豪校として知られ、毎年多くの生徒が部活動で道内外に遠征します。 (藤得記者)「こちらの学校では自前のバスを使って遠征に行くということです」 山の手高校では遠征に備え、複数の教員が中型や大型の免許を取得。 運転時には運転者や行き先を記録し、アルコールチェックするなど、学校全体で安全管理に取り組んでいるといいます。 (札幌山の手高校 佐々木雅康教頭)「プロにお願いする安全性と、自分たちで気を付けながら安い費用で移動する。難しいところだと思います。自動車に生徒が乗っている意味では安全面が一番心配されるところ。細心の注意を払って、そこが一番になります」 実はおよそ20年前、道内でも悲惨な事故がありました。 2005年2月、釧路北陽高校に通うスピードスケートの選手だった当時18歳の男子生徒が死亡しました。 部活動の顧問が運転する車で大会に向かう途中でした。 事故を繰り返さないため、釧路市教育委員会では移動時の公共交通機関の利用を徹底しているほか、部活動の遠征の助成金を増額しました。 道内の高校で部活動の顧問だった経験もある専門家はこう指摘します。 (室蘭工業大学大学院 関朋昭教授)「地方ですよね。高校や中学校では個人の車に頼らないと遠征が成り立たないという現状がある。熱心な活動であるほどお金がかかるので、少しでも安価な方法(を選ぶ可能性がある)。今回はそういう部分が出てしまった」 一方、道教委では磐越道の事故を受け、12日に改めて緊急の通知を出しました。 公共交通機関での移動を原則としたうえで、貸し切りバスを利用するときは校長が事前にルートや契約内容を確認することなどを求めています。 生徒の成長を願うからこそ起きる悲惨な事故をどう防ぐか。社会全体で考えるべき時が来ているのかもしれません。