栃木県上三川町の強盗殺人事件で、遺族が事件後初めてコメントを発表し、深い悲しみと強い憤りを訴えた。指示役の夫婦や実行役の少年らの関与が明らかになる中、警察は闇バイト型犯罪グループの実態解明を進めるとともに、便乗詐欺への注意も呼びかけている。 ◆遺族が事件後初めてコメント 栃木・上三川町の住宅で、富山英子さん(69)が殺害された強盗殺人事件。22日、亡くなった英子さんの遺族が事件後初めてコメントを出した。 亡くなった富山英子さんの遺族:5月14日、妻が殺され息子たちも重傷を負いました。また、家族を守ろうとした愛犬も殺されました。その後、犯人たちが次々と逮捕されていますが、事件以来、私ども家族の生活は一変しました。穏やかに過ごしていた私ども家族は、今、どん底にいます。犯人たちは、身勝手な理由で、何の落ち度のない妻や愛犬を惨殺しました。そして、息子たちに大けがを負わせました。私たちは、犯人たちのことを許すことは絶対にありません。同じような苦しみを味わってほしいと思います。 この事件の指示役の1人とみられる竹前海斗容疑者(28)が逮捕されたのは、事件から3日後の5月17日のこと。 ◆竹前海斗容疑者は韓国経由で逃亡計画か 羽田空港で発見された海斗容疑者は、韓国を経由して、別の国に逃亡する計画だったことが分かった。 身柄が確保されたのは搭乗開始のわずか数十分前、逃亡寸前での逮捕だった。 一方、同じ日に妻の美結容疑者(25)は生後7カ月の娘とともに、神奈川県内のホテルで身柄を確保された。 潜伏中、偽名を使っていたことが分かっている。 ◆実行役少年4人は役割分担 一方で、竹前容疑者夫婦の指示を受け、富山さん宅を襲撃した“実行役”の4人の16歳の高校生は、住宅に押し入る3人と、見張りをする1人に分かれ、役割を分担していたとみられている。 住宅に押し入った3人は、それぞれが別々のルートから侵入した可能性があることも分かった。 犯行の直前“目出し帽の人物と話をした”という近所の人も「(Q.人数は?)1人。ずいぶん若い人だなと」と証言している。 そして事件直後、高校生Aは現場近くで確保されましたが、残る3人は逃走した。 逃走した高校生のうち1人は事件後、飲食店のアルバイトに出勤し、そのアルバイト先で確保されたことが分かった。 警察は、全国で増加する匿名・流動型犯罪グループいわゆる“トクリュウ”が関与したとみて実態解明を進めている。 ◆“トクリュウ”めぐり未成年が「実行役」増加 “トクリュウ”を巡っては、未成年が実行役となるケースが増加している。 2026年2月には、東京・四谷の貴金属店に「排水設備の点検」を装った男4人がバールを持って押し入った強盗未遂事件が発生した。 この事件の実行犯として逮捕された男3人のうち1人は、17歳の高校生だった。 ◆事件便乗した“詐欺電話”も 一方、4人の高校生が次々と逮捕される異例の事態となった今回の事件に便乗し、金銭をだまし取ろうとしたとみられる“詐欺電話”も確認されている。 栃木県警によると、20日、県外に住む60代男性の携帯電話に警察官を名乗る人物から連絡があり、「(栃木県)上三川町の強盗殺人事件の主犯格があなた名義の口座を知っている。新しい口座を作り、全財産を移してください」と指示したという。 通話内容を不審に思った男性は、警察に相談したため、被害はなかった。警察は、事件に便乗した詐欺電話に注意するよう呼びかけています。 (「イット!」5月22日放送より)