【バレー】協会専務「大切な年のスタートが…」現役代表選手が大麻所持の疑いで逮捕

バレーボール男子日本代表の佐藤駿一郎(26)が28日、麻薬取締法違反(所持)の疑いで逮捕された。代表合宿中に起こった衝撃の事態を受け、日本バレーボール協会(JVA)は同日、東京都北区の味の素ナショナルトレーニングセンター(NTC)で行う予定だった男子代表のキックオフ会見を中止し、急きょ「説明会」を実施。国分裕之専務らが経緯を説明し、謝罪した。 ◇ ◇ ◇ バレー界に激震が走った。本来であれば、監督や選手たちが新シーズンへの決意を語る晴れやかな場となるはずだった会場。壇上に並んだのは、沈痛な表情を浮かべた協会幹部たちだった。現役代表選手が麻薬取締法違反(所持)の疑いで逮捕されるという、前代未聞の事態。国分氏は「大変申し訳ない。アジア選手権やアジア大会がある大切な年のスタートが、このような形になってしまったことは大変遺憾」と深々と頭を下げた。 JVAによると、佐藤は27日午後、代表選手複数人と東京都内のパチンコ店を訪問。その際に所持品を紛失し、店に戻って確認作業を行う中で、立ち会った警察官が乾燥大麻を発見。翌28日朝に逮捕に至ったという。NTC内に薬物が持ち込まれていた可能性について、国分氏は「施設に入った後に外出しているので、持ち込まれていたと推測される」と言及。「インテグリティー(高潔さ)教育について、まだ足りていなかったのではないかと痛感している」と話した。 佐藤の代表登録は即日抹消。今後の処分については、捜査状況を踏まえた上でコンプライアンス委員会で協議される。佐藤本人は容疑を認め、「迷惑をかけて大変申し訳ないことをしてしまった」と反省の弁を口にしているという。 チームの信頼回復へ向け、JVAは全選手、スタッフを対象に所持品検査を実施。「選手全員問題なかった」。今後は尿による薬物検査も速やかに行う方針で「ドクターと相談しながら、しっかり進めていく」と強調。再発防止へ向け、検査体制そのものの見直しも検討していくという。 代表は予定通り活動を継続し、6月開幕のネーションズリーグ(VNL)にも参加する見込み。ただ、国分専務理事は「仲間から逮捕者が出て、かなり精神的にも参っている。日本代表としては一番落ちた状態になっている」と動揺を明かした。バレー界の信頼は、今大きく揺らいでいる。 佐藤容疑者 逮捕までの経緯 ◇5月25日 代表に合流。翌26日も通常練習に参加。 ◇27日 宣材写真撮影を終えた昼以降は自由行動となり、代表選手数人で板橋区内のパチンコ店を訪れる。同店で所持品を紛失し、連絡を受けて店に戻る。拾得物として受けた警察が、所持品の中から薬物と思われるものを確認。 ◇28日朝 大麻を所持したとして、麻薬取締法違反(所持)の疑いで逮捕。JVAが昼頃に日本代表登録抹消を発表。 ◆最近のバレーボール界の不祥事 20年12月、JVAのビーチバレー担当役員が、同年1月の国際大会のキャンセル手続きで提出された書類において、けがを理由に不参加と虚偽の記載していたことが発覚。また、NTC内での暴力行為も報告された。22年6月、大阪府バレーボール協会内で19年度の帳簿における使途不明金が判明。50歳代後半の男性会計担当理事による2579万円の着服が発覚した。今年3月、JVAによる女子有力選手の日本国籍取得を巡る国への上申書偽造が発覚。24年6月に虚偽の上申書が作成され、提出されていたことが明らかとなった。

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