【ボクシング】世界戦最速KO勝ち元王者を射殺した4人を逮捕 …元世界2階級制覇王者ゾラニ・テテさん

英BBCなどは海外メディアは24日(日本時間25日)までに、プロボクシングの世界戦最短KO記録を持つ元世界2階級制覇王者ゾラニ・テテさん(南アフリカ、享年38)が南アフリカで射殺された事件に関して、4人が逮捕されたと報じた。22日に逮捕された22歳の男は、24日の初公判で、殺人罪と殺人未遂罪で起訴されると伝えられた。23日に逮捕された残りの容疑者たちは、現地時間25日に出廷予定。うち2人は銃器と弾薬の不法所持で起訴されている。彼らが殺人罪と殺人未遂罪でも起訴されるかどうかは不明だという。 当局によると、テテさんは21日夕、ジムからの帰宅途中、自宅前で門が開くのを車の中で待っていたところ、目出し帽をかぶった武装した容疑者2人が車から降りてきて、テテ氏と27歳の女性同乗者に向けて「複数発」発砲した。テテ氏は死亡し、女性も病院に搬送された。銃撃の動機は不明だという。 テテさんは1988年3月生まれ。2006年5月にプロデビューしたサウスポーで、IBF世界スーパーフライ級(52・1キロ以下)、WBO世界バンタム級(53・5キロ以下)の2階級で世界王者となった。17年11月のWBO世界バンタム級タイトルマッチではジボニソ・ゴーニャ(南アフリカ)をわずか1回11秒で倒したが、これは今でもプロボクシング史上最速の世界戦KO勝利としてギネス世界記録に認定されている。テテさんは18年には、のちに現スーパーバンタム級(55・3キロ以下)の世界4団体統一王者・井上尚弥(大橋)がバンタム級時代に優勝したワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ(WBSS)に参戦。だが、肩を痛めて、準決勝のノニト・ドネア(フィリピン)戦を辞退している。 テテさんのラストマッチは22年7月に英ウェンブリー・アリーナで行われたジェーソン・カニンガム(英国)とのIBFインターナショナル&WBOインターナショナル・スーパーバンタム級タイトルマッチで、4回KO勝ちしている。だが、サン紙によると、その後のドーピング(禁止薬物使用)検査で、テテから筋肉増強剤の禁止物質スタノゾロールの陽性反応を示したため、結果はノーコンテストに変更されたという。テテさんは、英国アンチ・ドーピング機関(UKADA)から出場停止処分を科され、22年7月30日から正式に発効された。出場停止期間は今年7月に満了予定だったようで、テテさんはリングに復帰する予定だった。戦績は29勝(24KO)4敗。 テテさんの死去が報じられると、井上は自身のXに追悼コメントを投稿。「ゾラニテテは素晴らしいボクサーだった。世界が平和であってほしい。そしてどうか安らかに眠ってほしい。」(原文ママ)と、かつてライバル関係にあった元王者の冥福(めいふく)を祈った。テテさんの死去には、多くのコメントが寄せられており、BBCによると、南アフリカのスポーツ大臣ゲイトン・マッケンジー氏は、「南アフリカは、これまで輩出した最高のボクサーの一人を失った」と述べたという。

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