トランプ政権が国際刑事裁判所(ICC)の赤根智子所長判事を制裁対象に指定した。制裁は実行され、米銀の口座やテック系のアカウントが凍結されるなど、赤根氏への圧力は目に見えるものとなっている。 この問題だが、アメリカ保守が伝統的に持っている孤立主義が具体的な形を取ったと言えるのは間違いない。その結果として、法の支配という国際社会における貴重な価値観が揺さぶられているわけであり、決して軽視していい問題ではない。 そうではあるのだが、現時点での日本政府の対応は必要十分であり、このまま推移を注視しながら、まずは2027年に赤根氏が無事に任期を全うするように冷静に対処してゆくのが良いと考えられる。反対に、政府の公式見解として正規の外交ルートを使って、米国に対して制裁解除を求めていくのは、日米双方を不幸にするだけでなく、赤根氏を守ってゆくということでも最適解ではないと思われる。