韓国慶尚北道慶山(キョンサンブクド・キョンサン)で中国籍の女子留学生を殺害し遺体を損壊した容疑で逮捕された中国人大学講師を中国に送還して処罰すべきという主張が中国で出ている。韓国警察が身元情報公開の可否を決める前から中国のオンラインでは被疑者の実名と写真など個人情報が拡散した。 ウェイボーなど中国のオンラインプラットフォームには被疑者を中国に送還し中国の法律に基づいて処罰すべきという内容の投稿が相次いで上がっている。 一部利用者は「韓国は数十年にわたり死刑を執行していないので中国に送還し中国の法律により処罰しなければならない」「韓国で裁判を受ければ死刑を避けられるということを知っている」などの反応を見せた。 韓国は死刑制度が存在するが、1997年12月以降死刑を執行しておらず、国際社会では「実質的死刑廃止国」に分類される。中国は現在も死刑を執行している。 今回の事件は被害者である中国人留学生が失踪した時から中国でも注目されていた。卒業式出席のため韓国を訪れた留学生の連絡が途絶えると、家族は中国の交流サイト(SNS)に失踪の事実を知らせ、行方についての情報を求めた。 その後留学生が殺害されていた事実と犯行状況が伝えられ、中国の世論も激高した。警察が被疑者の身元情報公開の可否を決める前から中国のオンラインには被疑者の実名と写真、出身地域などが拡散した。 警察によると、逮捕された大学講師は20日に慶山市内の自宅で留学生を殺害した後に遺体を損壊し複数の地域に遺棄した容疑を受けている。犯行後には留学生の行動を偽装し、失踪届けまで出したという。警察は被疑者に殺人と偽計による公務執行妨害の容疑を適用し27日に逮捕した。 被疑者は警察のサイコパス診断検査も拒否した。警察はプロファイラー2人を投じて検査を進める予定だったが、被疑者が当初同意した立場を翻意して失敗に終わった。サイコパス診断検査は被疑者の同意が必要で強制できない。 警察はまだ収容できていない留学生の遺体を見つけることに捜査力を集中している。被疑者の陳述と防犯カメラ映像、移動ルートなどに基づいて慶山と慶州(キョンジュ)、軍浦(クンポ)など遺体を遺棄したと供述した地域を捜索している。 警察関係者は「被害者の遺体を最大限収容することに注力している。被疑者の陳述だけでなく客観的な証拠を通じて犯行動機と具体的な事件経緯を確認する方針」と話した。