住宅の屋根の点検と称し、「屋根の中の木が腐って落ちてくる」「雨漏りする」などとうそをついて不必要な補修工事をしてお金をだまし取った疑いで、神奈川県警が男5人を逮捕したと2日に発表した。一人暮らしの高齢者が住む古い住宅を狙って契約を繰り返していたとみて、県警は調べを進めている。 詐欺や特定商取引法違反(不実の告知)などの疑いで1日に逮捕されたのは、神奈川県大和市の会社役員の男(29)や東京都町田市の飲食店従業員の男(29)ら5人。県警は、5人の認否を明らかにしていない。 ■「隣に迷惑がかかる」と持ちかけ 生活経済課によると、逮捕容疑は2024年6~11月、共謀して東京都大田区、川崎市、神奈川県小田原市の50~70代の男性3人に対し、屋根の補修工事が必要だとうその説明をして、うち2人から工事代金計52万8千円をだまし取ったというもの。1人は代金の支払いに応じなかったため、未遂に終わった。 工事を持ちかける際は、「釘が抜けてカバーが外れ、中の支えが腐って補修できない」「屋根の中の木が腐っていて落ちてくると危ない。隣に迷惑がかかる」「瓦が固定されておらず、補強工事が必要。ズレたり落ちたりすると雨漏りする」などと説明。いずれもうそだったという。 県警は、会社役員の男が大和市のリフォーム会社「ミウラ建設」の実質的な経営者で、町田市の飲食店従業員の男が同社の代表取締役を務めていたとみている。 ■一人暮らし高齢者の古い住宅が標的か 県警が押収した契約書などによると、23年3月~24年11月までの契約件数は616件で、契約者数は350人。契約金は総額で約5億円で、売り上げはそのうち約3億2千万円という。 契約者のうち8割が65歳以上の高齢者で、県警は男らが一人暮らしの高齢者が暮らす古い戸建て住宅をターゲットにしていたとみて、余罪を調べている。 生活経済課は「悪質な業者は、巧みなトークで契約させてくる。うのみにせず十分な検討を」とした上で、「突然訪問してきた業者には直接対応せず、断っても帰らない場合は110番通報をしてほしい」と呼びかけている。(遠藤花、永渕真緒)