水戸ストーカー殺人 被告、起訴内容認める 水戸地裁初公判 刑の重さ争点 茨城

茨城県水戸市のアパートで2025年12月、元交際相手の住人女性を殺害したとして、殺人とストーカー規制法違反の罪に問われた同県城里町小坂、会社員、大内拓実被告(29)の裁判員裁判初公判が14日、水戸地裁(有賀貞博裁判長)で開かれ、大内被告は「(間違いは)ないです」と起訴内容を認めた。公判では刑の重さが主な争点となる。判決は30日に言い渡される。 大内被告は逮捕後の県警の調べに「事実無根」などと容疑を否認し、その後黙秘を続けていた。弁護人によると、5月から今月9日まで計6回開かれた公判前整理手続きの途中で一転、起訴内容を認めたという。 起訴状などによると、大内被告は同年12月31日午後5時34分から同41分ごろまでの間、同市、ネイリスト、小松本遥さん=当時(31)=方で、小松本さんの頭などをハンマーで複数回殴り、包丁で首を刺すなどして外傷性ショックで殺害。また、同28~31日に小松本さん宅近くの路上をうろつき、31日未明には小松本さんの車前方のナンバープレート裏側に位置情報を特定できる紛失防止タグを無断で取り付け、ストーカー行為をしたとされる。 検察側は冒頭陳述で、24年11月下旬ごろに別れを告げられて納得できなかった大内被告は小松本さんに「もう一度話したい」などと伝えたが連絡を拒否され、居場所も特定できなかったことから、「被害者を殺害して出会う前に戻り、人生をリセットしたいと考えるようになった」と指摘した。 その上で、事件の5日前に自身のスマートフォンと連携したタグをぬいぐるみに隠し、懸賞の景品と偽って被害者の実家の玄関先に置き、その位置情報を基に被害者宅を特定したと説明。25年12月30日に凶器のハンマーと変装用の帽子、眼鏡を購入しており、「遅くとも事件前日までに被害者の殺害を明確に決めた」と主張した。 大内被告が同30、31の両日、宅配業者を装って被害者宅を訪れていたことも明らかにし、玄関の扉を開けた小松本さんの視界を段ボール箱で遮り、被害者宅にあった包丁で首を少なくとも2回突き刺すなどしたと説明。犯行後はインターホンの履歴を消した上、那珂川に架かる千代橋(せんだいばし)から凶器を捨てたり、スマホとタグの連携を解除したりしたと述べた。 弁護側は「(大内)被告は事件後、罪の重さを振り返っている」と主張。小松本さんへの執着心から精神状態が不安定になり、25年8~10月ごろ、臨床心理士にメールで相談するなどして受診を勧められたものの、精神科病院の予約は取れず、同10月ごろには「被害者を見つけて危害を加えたいと思うようになった」と述べた。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加