ゾンビたばこ"売人"…元広島カープ・羽月氏に3~4回譲渡 その他の譲渡は否定「ございません」広島地裁で初公判 起訴内容は認める「羽月さんや球団、ファンの方々に申し訳ないことをした」

「ゾンビたばこ」と呼ばれる指定薬物のエトミデートを元広島カープ・羽月隆太郎氏に譲り渡したとして医薬品医療機器法違反の罪に問われた38歳の会社役員・滝口涼介被告の初公判が16日、広島地裁で開かれた。滝口被告は「間違いありません」と起訴内容を認めた上で、羽月氏以外への譲渡については「ございません」と否定した。 滝口被告は初公判で、去年4月頃に都内の飲食店で自身が「ゾンビたばこ」が使用していたところ、羽月氏が興味を持ったので吸わせたと明かした。計3~4回譲り渡し、昨年11月にはレターパックで大野寮に送付。品名は野球カードBOXと記載したという。「羽月さんや球団、羽月さんのファンの方々に申し訳ないことをしました」と謝罪。羽月氏に譲渡した疑いで6月1日に逮捕されていた。 一般傍聴券は抽選で配布。午前10時半の開廷を前に広島地裁では傍聴券を求める人で長蛇の列ができ、150人以上が集結した。 譲渡された羽月氏は、自宅で指定薬物を使ったとして今年1月に同法違反の疑いで広島県警が逮捕。その後起訴され、球団に契約を解除された。5月15日に広島地裁が拘禁刑1年、執行猶予3年の判決を言い渡し、刑が確定している。 * * * * * ◆広島をめぐる「ゾンビたばこ」問題のこれまで ▽2025年12月16日 羽月氏が110番通報を受けた広島県警から任意同行を求められ、尿検査でエトミデートの陽性反応。 ▽2026年1月27日 羽月氏が医薬品医療機器法違反の疑いで逮捕。 ▽28日 球団が羽月氏の「野球活動停止」の処分を決定。 ▽2月17日 広島地検が医薬品医療機器法違反の罪で起訴 ▽24日 球団が羽月氏の「契約解除」の処分を決定。 ▽5月15日 羽月氏が医薬品医療機器法違反の罪で拘禁刑1年、執行猶予3年の有罪判決を受ける。球団内の他選手も使用していたことをほのめかす。 ▽28日 羽月氏が動画視聴アプリ「TikTok」の生配信で他5人がエトミデートを使用していたことを明かす。 ▽6月1日 滝口被告が「ゾンビたばこ」と呼ばれる指定薬物のエトミデートを元広島カープ・羽月隆太郎氏に譲り渡したとして医薬品医療機器法違反の疑いで逮捕。 ▽7月13日 一部週刊誌がゾンビたばこの売人と、広島カープの複数選手との関係を報じる記事を掲載。 ▽17日 滝口被告とホテルの一室に一緒にいる写真が一部週刊誌に掲載された矢野雅哉内野手が出場選手登録抹消。鈴木清明球団本部長は「疑念のある選手をプレーさせることに抵抗が」と説明し、3軍調整が決まった。 ▽30日 矢野、前川誠太内野手が広島県警から家宅捜索を受ける。前川が出場選手登録を抹消され、矢野と同様に3軍調整が決定。 ◆エトミデートとは もともとは鎮静剤や麻酔導入薬などとして使用される、国内未承認の医薬品成分。本来の使用用途とは別に、電子たばこ向けに違法に使用されるケースが社会問題化し、昨年5月に厚生労働省が「指定薬物」として規制。使用すると手足がけいれんし、ゾンビのように見えることから「ゾンビたばこ」とも呼ばれる。

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