3年連続のBクラスが確定した広島は来季も新井貴浩監督(49)が続投することが内定。指揮官就任5年目となる来季に向けて早くも課題が山積している。 今季は春季キャンプ目前の1月末に元選手の羽月隆太郎氏が、指定薬物の通称「ゾンビたばこ」を使用したとして、医薬品医療機器法違反で逮捕。球団は契約解除に踏み切ったが、5月に行われた羽月氏の初公判で自身も含めた6人が「ゾンビたばこ」を購入していたと証言し、現場は再び大混乱に陥った。 ただでさえ投打の課題が山積みだった中での事件。松田オーナーは22日に「来年もやってもらう。チームを一つにまとめて、一丸となれるのは新井だけ。ほかに思いつかなかった」と明言したが、上位浮上への道のりは平坦ではなさそうだ。 現場をバックアップするフロントは、スカウト陣を中心に来季編成に向けた喫緊の案件に全力を挙げている。10月22日に行われるドラフト会議や12月に予定される現役ドラフト、トレードなどによる戦力の底上げだ。 ターゲットは「二遊間を守れる即戦力内野手」。羽月氏に端を発する一連のゾンビ事件で矢野、前川と内野手3人の名前が表舞台から消えた。7月に家宅捜索を受けた羽月氏以外の2人は契約中である一方、現在も三軍調整中。事実上の〝謹慎扱い〟となっており、来季の戦力として軽々に計算することはできない。 ケガでも不調でもなく、予期もできなかった内野手の〝大量離脱〟は一、二軍のチーム運営や育成計画自体に深刻な問題を突きつけた。ファームは選手の育成とともに、一軍が勝つための戦力を送り込むための組織。しかし、供給源となる二軍公式戦に、プロ入りした外野手を二遊間でスタメン出場させなければならないほど事件の余波が押し寄せた。 それほどの人材不足に陥ったわけだが、改善できなければ未来も開けない。赤ヘル軍団の再興は新井監督や高二軍監督らの現場指導者が、心置きなく選手の育成に従事できる環境づくりがスタートとなる。