【AFP=時事】北欧スウェーデンで13日に行われた総選挙をめぐり、選挙の効力または当選の効力に関する異議申し立てが数千件寄せられていることが24日、明らかになった。 総選挙では、社会民主労働党を中心とする左派4党の野党陣営がウルフ・クリステション首相率いる右派与党陣営に3議席差で勝利した。 その後、警察と検察は投票の改ざん・不正投票操作疑惑などの捜査に乗り出している。 スウェーデン議会の「選挙検証委員会」によると、これまでに異議申し立て800件以上が受理されたほか、約9000件の審査請求書が提出されたという。 これまでで最も多かったのは、767件が受理された2018年総選挙だった。 議長の要請を受け、社会民主労働党のマクダレナ・アンデション党首はすでに連立政権を樹立するための組閣交渉に着手している。 アンデション氏が思想や経済政策に隔たりのある野党陣営を取りまとめるのに苦慮する中、国内では選挙不疑惑に大きな注目が集まっている。 アンデション氏の政権樹立に必要不可欠なスウェーデン共産党を前身とする左翼党所属のあまり知られていない候補者が、不自然なほど膨大な数の個人名での票を集めて議席を獲得したことが発覚した。 スウェーデンの選挙は比例代表制で、有権者は政党に投票することになるが、各政党の名簿に記載された候補者個人名のチェックボックスに印を付けることで、特定の候補者を選ぶこともできる。チェックがない場合、政党が作成した名簿の順位通り当選者が決まる。 中部ボールレンゲ市のモハメド・アブドゥカルディル・アリ氏は、左翼党の名簿順位では「第9位」だったが、個人名で数百票を獲得したことで、同市で左翼党が獲得した唯一の議席を奪取した。 地元紙アフトンブラデットは、アリ氏の名前にあらかじめチェックが入った投票用紙を何者かが配布されていた疑いや、票の買収が行われていた疑いがあると報じた。 スウェーデン検察庁は24日、「ボールレンゲにおける左翼党に関連した有権者が自由な意思で投票することを妨げるような不正疑惑について、捜査を進めている」と発表する一方、現時点で逮捕者は出ておらず、誰も正式には犯罪の容疑をかけられていないと強調した。 一方、警察は別の声明で、投票の改ざん・不正投票操作に関する告発を計58件受理したと発表した。 ボールレンゲでの疑惑が報じられて以降、告発の件数が急増しているという。【翻訳編集】 AFPBB News