メルカリは令和の「泥棒市」なのか?

くら寿司の従業員が「ちいかわ」とのコラボグッズを横領してメルカリに出品し、ファンからの批判が噴出。同時に、それらの出品を許すプラットフォームへの疑念も高まり、「まるで窃盗品を売りさばく闇市だ」という声も上がった。なぜ、こんな事態になっているのか? システムの穴に迫った!* * *【メルカリを使えば簡単には捕まらない】「いくら回しても出てこない」8月末、回転ずしチェーン「くら寿司」で始まった「ちいかわ」とのコラボ企画に、そんな不満が噴出した。店舗での注文数に応じて回せるガシャ式のゲーム「ビッくらポン!」で、景品のキャラクターグッズの当選率があまりにも低いことがSNS上で話題となったのだ。一方で、問題のグッズが大量に目撃されたのはフリマアプリの「メルカリ」だった。景品のグッズだけではなく、同コラボ第2弾のノベルティ「オリジナル湯呑み」が配布開始予定日を待たずして出品され、実際に取引が成立しているものも少なくなかった。SNS上の不満は、そんな状況を前に「〝中の人〟が横流ししているのでは?」という疑念へと変わっていった。そして9月5日、くら寿司は「当社の従業員による不正行為が判明した」と、店舗スタッフによる景品の横領を認め、同コラボの中止を発表した。くら寿司にはちいかわファンたちの怨嗟の声が当然のごとく向けられたが、それ以上に非難の声が上がったのがフリマアプリのメルカリに対してだ。Xには「さすが闇市」「平気な顔して手数料取って、自分たちだけ儲けてる」など、結果的に盗品取引の場を提供したことへの批判が相次いだ。メルカリで盗品取引が取り沙汰されたのは、今回が初めてではない。今年2月、北海道の公立高校の野球部の部室から、野球道具や現金など計約8万円相当が盗まれた事件でも、被害品のグラブがメルカリに出品されていたことが判明(後に容疑者は逮捕)。また昨年11月にも、神戸市立の特別支援学校に勤務していた30代の男性教諭が、備品の絵本約100冊やプリンター用インク、生徒の教科書などを盗んで一部をメルカリで販売していたことが発覚。懲戒免職処分となっている。さらに直近では、教え子と共に民家に侵入し、金品を盗もうとしたとして逮捕された20代の都立高校の男性教諭が、盗んだ品物をメルカリに出品するよう教え子らに〝指南〟していたとも報じられている。何やら〝泥棒業界〟では「盗品を売るならメルカリで」というのが常識となっているようだ。関西地方に住む倉橋さん(仮名・62歳)は、盗難被害に遭った自身の高級時計がメルカリで売却された経験を持つ。「約2年前、自宅に空き巣が入り、ロレックスと現金、ブランド品など400万円相当を盗まれました。事件から4ヵ月後、『時計が見つかった』と警察から連絡があり、警察署に出向き確認したところ、確かに私のものでした。警察によると盗難事件の直後にメルカリに出品されており、タイミングなどから出品者は空き巣の実行犯かその関係者だろうとのこと。その後、購入者が真贋の鑑定を兼ねて中古買い取り店に持ち込んだところ、シリアルナンバーから盗難の被害届が出ていることが判明し、警察に通報があったようです。ただ、その購入者は盗品と知らずに購入していたことが証明されたため、時計の所有権は彼のものとなり、私に戻ってくることはありませんでした」しかも、空き巣の実行犯は今なお捕まっていない。「警察によれば、犯人らが中古買い取り店に時計を持ち込んでいればその場でシリアルナンバーが確認されるため、逮捕につながっただろうとのことでした。しかし多くの窃盗犯はそれを避け、メルカリをはじめとするフリマアプリで売却するそうです。また、出品に使われていたアカウントは他人名義のもので、名義人の外国人はすでに帰国済みだったそう。警察からも『これ以上の捜査は困難だから諦めたほうがいい』とさじを投げられました」確かに他人から譲り受けたいわゆる「飛ばしアカウント」さえ用いれば、ノーリスクで盗品売却が可能。メルカリは犯罪者にとっても実に便利なツールと言えそうだ。

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