非常戒厳宣布から43日を経た1月15日、尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は内乱の容疑で高位公職者犯罪捜査処(公捜処)に逮捕された。現職大統領が逮捕され、被疑者として取り調べを受けるのは韓国史上初めてだ。尹大統領は「流血の事態を防ぐために、違法な捜査ではあるが、公捜処への出頭に応じることにした」と語った。しかし、逮捕状執行のために警察の逮捕チームが大統領官邸に投入され、バスを並べて作った壁を越え、大統領が公捜処に到着する様子は全世界に中継された。戒厳軍の国会進入と衝突、官邸周辺での連日の弾劾賛成派・反対派デモ衝突、現職大統領逮捕という映画のような事態が、わずか43日という短期間で連鎖的に発生した。悲惨なことだ。それでも、流血の事態が起きなかったことは不幸中の幸いだった。