「教室にネズミとゴキブリ」…フランス発の欧州危機くるか

教室のいすが不足しネズミとゴキブリが出没するとフランスの生徒らは街頭に飛び出した。デモはパリ郊外周辺の低所得地域から始まり、全国1200以上の高校に拡散した。5000人以上が逮捕された。国の借金と利子負担に苦しむフランス政府がベルトをきつく締め公共サービスのあちこちで亀裂があらわれている。フランスが欧州経済のウイークポイントに浮上している。ユーロは5日の取引時間中に1.1161ドルまで落ち17カ月ぶりの安値を記録した。フランスの財政悪化と政治不安のためだ。フランスとドイツの10年物国債利回りの格差は先週一時1.5%を超えた。同じユーロを使う両国の金利差が広がったというのは投資家がフランスの財政・政治不安を反映しドイツよりはるかに高いリスクプレミアムを要求しているという意味だ。フランス財政の素顔は学校で先に現れた。来年の教育予算は655億3000万ユーロで1.7%増えるのにとどまったが、国の債務利子費用は745億ユーロで初めて教育予算を上回る見通しだ。背景には雪だるま式に増えた国の借金がある。4-6月期の負債は国内総生産(GDP)の119%、今年の財政赤字はGDPの5.4%で、欧州連合(EU)基準の3%を大きく上回る。フランス政府は来年の赤字の割合を5%に下げるため大規模な財政構造調整を推進しているが、学生と労組の反発と、分裂した議会が足を引っ張っている。借り換え負担も大きくなっている。フランスの来年の資金調達必要額は3397億ユーロで今年より280億ユーロ増える。今年の新規中長期債平均発行金利は3.55%で昨年より0.41%高まった。低金利負債をより高い負債に乗り換えなければならない構造だ。債券市場ではフランスに対する警告が続いている。1日のフランス10年物国債利回りは取引時間中4.96%まで上がり、ドイツ10年物との金利差は1日で0.139%広がった。2020年3月以降で最大幅に増えた。フィデリティのマリオン・ルモルデック債券部門最高投資責任者(CIO)は「市場はいまフランスの政治状況をテストしている」と診断した。米国発の国債売り傾向もフランスの負担を拡大した。米10年物国債利回りは先週取引時間中に5.34%と24年ぶりの高水準を記録した。原油高と物価上昇長期化の懸念、国債供給増加と人工知能(AI)・データセンター投資にともなう資金需要が重なってだ。財政不安まで重なったフランスには金利上昇の衝撃がもっと大きく現れている。カギはフランス発の不安がユーロ圏に拡散するかだ。ドイツ10年物国債利回りとの金利差は、イタリアが1.2%、ベルギーが0.9%まで拡大した。過去の欧州財政危機がギリシャなど周辺国で始まったとすれば今回はユーロ圏2位の経済大国フランスが不安の中心点であることも緊張感を育てる。ドイツ銀行のジム・リード氏は「最近の市場の動きはさまざまなメンで過去のユーロ財政危機を連想させる。他国への拡散が市場の話題に浮上している」と話した。

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