「FOXニュースは共和党とMAGA(米国を再び偉大に)ではなく、『バカ民主党員(Dumocrats=DemocratsとDumbの合成語)』を宣伝している。完全に道を見失った!」ドナルド・トランプ米大統領が6日(現地時間)午前、ソーシャルメディア(SNS)に投稿した文章だ。トランプ大統領は怒りが収まらなかったのか、約15分後にSNSに「FOXニュースはいったいどうしたらこのザマか」と再び攻撃する投稿をした。米国だけでなく、「ストロングマン」が勢力を強める世界各地で言論の自由が脅かされている。オックスフォード大学ロイター・ジャーナリズム研究所は今年初めに発表した「ジャーナリズムとメディア、技術トレンド展望2026」報告書で、「政治家が『フェイクニュース』のレッテルを貼り、法的措置をちらつかせてメディアを弱体化させる手法が『トランプ2.0プレーブック(筋書き)』のように世界に広く拡散した」と分析した。1791年に批准された合衆国憲法修正第1条で言論の自由を明記した米国は、最近最も劇的に方向転換した。トランプ氏は政権を通じてニューヨーク・タイムズ(NYT)やウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)を相手取って訴訟を起こし、CNN・MSNOW・ポリティコ(Politico)のホワイトハウスへの出入りを禁止するなど、反トランプ傾向のメディアを警戒してきた。公式措置だけでなく、トランプ氏自ら批判記事が目障りになるたびに「でっち上げ(hoax)」「詐欺師(fraudster)」「落ち目(failing)」などの毒舌で全面戦争に乗り出す。最近では保守系のFOXニュースに対しても、自身について積極的に報道していないとして「廃業」にまで言及した。米国とともに中東戦争を戦うイスラエルでも言論の自由が危機に瀕(ひん)している。27日の総選挙を控え、ベンヤミン・ネタニヤフ首相がメディアに極めて敏感に反応しているためだ。ネタニヤフ首相は最近、「ネタニヤフ氏がハマスによる2023年の奇襲攻撃に先立ち、アラブ首長国連邦(UAE)大統領から攻撃計画について警告を受けていた」と報じたイスラエルの日刊紙を提訴した。イスラエル軍がパレスチナ人収監者に広範な性暴力を加えたとするNYTの報道に対しても訴訟をちらつかせた。ウラジーミル・プーチン大統領が長期政権を続けるロシアでは、検閲・遮断が日常化している。特に2022年にウクライナとの戦争を始めて以降ではメディア弾圧が激しくなっている。昨年夏からは「違法・過激派コンテンツを拡散している」として、テレグラムとワッツアップへの接続を段階的に制限した。代わりに「マックス(Max)」の使用を奨励している。マックスはロシア政府が作ったメッセンジャーだ。違法監視議論が後を絶たない。ロイターは「ロシアが最近、独立系ジャーナリストを『テロリスト・過激派』リストに載せる手法で圧力を強めている」と分析した。メディア報道だけでなくSNSまで広範囲に検閲・遮断する手法は、同じく権威主義国家である中国も同様だ。インドではナレンドラ・モディ政権が個人情報保護を名目に、メディアによる情報へのアクセスを制限している。昨年11月から施行された個人情報保護法改正案により、政府がメディアに公益関連資料の公開を拒否できるようにした。トルコ(テュルキエ)・ジョージアでも政府に批判的なジャーナリストを逮捕・起訴するなど、メディア弾圧が続いている。ロイター・ジャーナリズム研究所は「ますます多くの国で外国代理人登録法(外国の利益を代弁する者にその事実の公開を義務付ける法律)、サイバー犯罪法、国家安全保障法などをメディアの活動をより困難にするために活用している」と指摘した。