娘2人をベランダから投げ落とした父親「一緒に死ぬつもりだった」…我が子を道連れにし「残していくのはかわいそう」と思い込む心理【精神科医解説】

9月26日、岐阜県各務原(かかみがはら)市でマンション6階の自宅のベランダから就寝中の娘2人を投げ落としたとして、25歳のアルバイトの男が殺人未遂の疑いで現行犯逮捕された。娘2人は、消防が転落に備えて地面に敷いていたマットに落下したため、命に別状はなかった。近隣住民の話によれば、逮捕された男は連行時に「俺も一緒に死ぬんだ。死ぬつもりだ」と言っていたという。この言葉が本心から出たものだとすれば、自殺願望を抱いていた可能性も否定できず、娘2人を死出の旅の道連れにしようとしたとも考えられる。同様の事件は今年6月にも起きている。6月5日、大阪府富田林(とんだばやし)市で、47歳の自営業の男が、自宅で妻を刃物で刺して殺害した後、約2キロ離れたマンションの18階から小学5年生の息子を投げ落として殺害し、同じマンションから自身も飛び降りて死亡したのだ。10月5日、大阪府警富田林署は被疑者死亡のまま殺人の疑いで書類送検した。前者は未遂、後者は既遂という違いがあるにせよ、いずれも我が子に手をかけている。また、もともと自殺願望を抱いていて、前者は娘2人、後者は妻子を道連れにしようとしたのだとすれば、いわゆる「拡大自殺」の範疇(はんちゅう)に入るという共通点もある。なぜ親は子どもを道連れにしてしまうのか。その背景にある親の心理構造と、社会全体で防ぐための視点について考える。(本文:精神科医・片田珠美)

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