フランスのマクロン大統領は18日、物価高や公共サービスの質低下に抗議する前日のデモが国内各地で暴動に発展したことを受け、国民に冷静な対応を呼びかけた。暴動は同国で近年最悪規模となり、商店が略奪や破壊の被害を受けた。ヌニェス内相によると、17日にはデモ参加者1人が心停止で死亡した。全国で約2400人が逮捕され、警官約1000人が負傷した。中部の都市リモージュでは17日、築140年の歴史ある市庁舎が放火され、大部分が焼失した。目撃者が撮影した映像には、屋根の一部が崩落する瞬間が映っている。「まるで戦場のようだ」――オランダからパリを訪れていたという男性は、滞在先のホテルからの避難を余儀なくされたという。「友人を訪ねるためにパリに来た。宿泊先のホテルはレピュブリック広場にある。クルマも荷物も置いたまま、避難しなければならなかった。全て無事であることを願っている」マクロン氏はテレビ放映された国民向け演説で「こうした映像を見て、われわれは皆、彼らは何を考えていたのか、フランス人がどうしてフランスにこんなことをできるのかと自問した」と述べた。「何をもってしても正当化も説明も弁解もできない。今夜、われわれは皆、怒りと恥ずかしさを感じている」と語った。17日の暴動は、マクロン氏に対する根深い怒りを浮き彫りにした。2027年までの10年に及ぶ在任期間は、社会の不満の高まりや経済低迷、債務の膨張が目立つものとなっている。マクロン氏は、平和的に抗議していた人々の不満には正当な理由があるとし、混乱を引き起こそうとする人々の行動と混同すべきではないと述べた。「私たちの社会は本当に病んでいる。どこへ向かっているのか分からない」――暴動から一夜明けたパリ市内で、ある女性はこのように語った。「彼らは国を大混乱に陥れ、何もかも破壊しようとしたのだと思う。民主主義も、市庁舎のような美しい建物も、全てを」