災害デマにだまされないで 熊本地震を教訓に 新聞博物館で展示

7月に発生した熊本地震では、SNS(交流サイト)を通じてデマが広がりました。神奈川県横浜市のニュースパーク(日本新聞博物館)で、デマに関する新聞記事を集めた緊急展示が開かれてました。 会場では、熊本地震が起きた翌日の7月29日の地元紙・熊本日日新聞の紙面をはじめに、六つの新聞の七つの紙面を時間の流れにそって紹介しています。インターネット上で「どこで地震が起きるか予測して、的中させた」「人間が機械を使って地震を起こした」などと主張したり、遺族をよそおったりする投稿が見られたことを伝えています。 生成AI(人工知能)で加工したとみられる偽の画像もSNSで広がりました。毎日新聞は7月29日、被災した男性から話を聞き、倒壊した家の前に立つ写真とともに紙面とニュースサイトに掲載しました。その後、男性が笑みをうかべてピースサインをしているような姿に加工された偽の画像が、SNSに中傷コメントを付けて投稿されました。 また、ショッピングセンター「イオンモール熊本」の爆発事故でも、女性が爆発に巻き込まれる動画が出回りました。しかし、AIで作った偽の動画とみられています。 2016年に起きた熊本地震では、「動物園からライオンが逃げた」とするデマがSNSで広がりました。投稿した人は、動物園の業務を妨害した疑いで逮捕されました。 さらに、関東大震災では「朝鮮人が井戸に毒を入れた」などのデマを信じた住民らが、朝鮮人を殺害した歴史があります。デマは役所や新聞の情報としても伝わりました。 ニュースパークの担当学芸員の菅長佑記さんは「だまされないためにも、どんな情報がどんな形で広まるのか知ってもらいたいです。関東大震災では新聞がデマを載せてしまいましたが、今は正しい情報を伝えて注意を呼びかける新聞の役割も知ってもらえたら」と訴えています。 神奈川県相模原市から訪れた小学校の先生、佐久間風元さん(26)は「AIの技術が進み、さらに本物の情報なのか見分けるのが難しくなってきていると思います。だまされないように気を付けたい」と話していました。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加