米国制裁下のICC赤根所長「何があっても活動止めない」 単独会見

トランプ米政権による制裁を受けている国際刑事裁判所(ICC、オランダ・ハーグ)の赤根智子所長(70)が29日、朝日新聞の単独インタビューに応じた。自らを含めたICCの裁判官ら個人に加え、10月になってICC本体も制裁対象となったことについて、活動や取引の制約で「規模が異なる」と深刻さを指摘したうえで、「何があってもICCを止めるわけにはいかない」と話し、米国の圧力に屈しない構えを改めて強調した。 米政権によるICC本体への制裁発表後、赤根氏が日本メディアの単独取材に応じるのは初めて。 赤根氏は、制裁により米国内の資金が凍結されたり、在米のNGOなどがICCとの関係を保つにあたって困難に直面しているとしたうえで、「私たちの活動は止まっていない」と強調。締約国に対して、(1)政治的な支援(2)外交を通じた支援(3)取引先と関係を続けられるための対策、分担金の支払い継続や逮捕状が発行されている人の拘束――などを個別に要請していると明かした。 米国による制裁強化やロシアからの赤根氏の身柄引き渡し要求など「力の支配」がまかり通る現状については、「攻撃もあるが、ICCを救わなければいけないという動きも活発になってきている」と感じているという。 赤根氏は、ICCへの攻撃は「世界における『法の支配』の危機だ」とも強調。米国を除く主要7カ国(G7)首脳がICC支持の声明を出し、欧州議会が人権や民主主義のために尽力した人や団体に贈るサハロフ賞授賞を決めたことなどを挙げ、「法の支配がだんだん弱まっているというよりは、せめぎ合っている」との認識を示した。

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