去年、発生から26年で容疑者が逮捕された名古屋市西区の主婦殺害事件。逮捕から1年が経つ中、事件現場の部屋を今も借りている夫の思いとは。事件解決のために、26年間借り続けたアパートの部屋。容疑者が逮捕され、1年が経つ今も借りています。10月22日、その部屋で話を伺いました。(高羽悟さん)Q.いまだに借り続けているのはなぜ?「最初の6か月間は事件後、誰も取材に来なかった。そのトラウマがある。(事件が)風化するのではないかと」高羽悟さん(70)は、この部屋で妻を殺されました。■発生から27年 事件現場のアパートを当時のまま借り続ける夫事件が起きたのは、27年前の1999年11月。名古屋市西区のアパートで高羽奈美子さん(当時32)が刃物で刺され、殺害されました。玄関口には大量の血痕が残されていて、その後犯人のものだとわかりました。(高羽悟さん 2019年)「航平のおもちゃですね、当時2歳」事件が起きた状態のまま、現場の部屋を借り続けてきた高羽さん。(高羽悟さん 2024年)「奈美子が亡くなっているのに、明るいバラエティー(が流れていた)。みんな平和なんだろうな、なんでうちだけこんなことに」すべては、犯人が捕まった時に当時の状況で“現場検証”を行うため。 その執念でした。■“時効撤廃”も実現 26年目に捜査は急展開高羽さんは、当時2歳で事件現場にいた息子の航平さんとともに繰り返し街頭に立ち、情報提供を求めるビラ配りを続けました。当時、殺人事件の時効は15年でしたが、その撤廃を求める運動にも中心的に参加。そして2010年、時効は撤廃されたのです。妻が殺された事件はその後も未解決でしたが、2025年10月31日、容疑者が逮捕されました。逮捕されたのは、高羽さんの高校の同級生だった安福久美子被告(70)。事件発生から、26年が経っていました。■家賃は2300万円 借り続けた部屋は“役割”果たす警察は、部屋に残された血痕などから犯人のDNAを特定。捜査対象となった数百人にDNAの提供を求めましたが、その中に含まれていた安福被告ただ一人が、最後まで提出を拒否。2025年10月、提出に応じたすぐ後に警察へ出頭し犯行を認めたのです。部屋から採取されたDNAの型とも一致しました。逮捕の翌日、現場検証も実施。26年間借り続けた部屋は、ついに役割を果たしたのです。