尹大統領弾劾審判弁論が再開へ、本格的な攻防予想…憲法裁の時間

憲法裁判所が2月3日に「憲法裁判官9人体制」を完成するかどうかの結論を出す。この日は「国会と大統領の間の権限争議」「憲法裁裁判官任命権不行使違憲確認」事件に対する宣告期日だ。国会は2日に権限争議審判を、キム・ジョンファン法務法人ドダム弁護士は先月28日に憲法訴訟をそれぞれ請求した。 憲法裁はこの日、崔相穆(チェ・サンモク)大統領権限代行副首相兼企画財政部長官が国会推薦の憲法裁判官3人うち馬恩赫(マ・ウンヒョク)候補を任命しないことが違憲かどうかを判断する。崔権限代行は先月31日、鄭桂先(チョン・ゲソン)、趙漢暢(チョ・ハンチャン)裁判官だけを任命し、馬候補者の任命は保留した。馬候補者に対して与野党の合意が確認されていないという理由を提示した。 違憲という結論が出る場合、崔権限代行は馬候補者に対する任命手続きを進めることになり、憲法裁判官9人体制が完成し、尹大統領の弾劾審判も9人の裁判官で進行される。合憲の場合、憲法裁は尹大統領の弾劾審判をはじめとする各種事件を当分は8人裁判官体制で進めなければいけない。 2月4日には4次弁論(23日)を最後に旧正月連休で中断した尹大統領弾劾審判弁論が再開される。この日の5次弁論をはじめ、毎週2回(火・木曜)ずつ開かれる。憲法裁は8次弁論(2月13日)まで指定している。非常戒厳の合法性を主張する尹大統領側と違い、不法指示だったという国会側の証人が憲法裁に出席することになり、本格的な攻防が予想される。 5次弁論には国会側の証人として李鎮遇(イ・ジンウ)前首都防衛司令官、呂寅兄(ヨ・インヒョン)前防諜司令官、ホン・ジャンウォン前国家情報院第1次長が証人席に座る。この日は主要政治家逮捕および拘禁の試みがあったかどうかが争点となる見込みだ。これは憲法上の国会の権限である戒厳解除要求権行使を妨害したかを判断できる根拠となる。 国会に投入された戒厳軍を指揮した李鎮遇前司令官は戒厳3日後の先月6日、金炳周(キム・ビョンジュ)共に民主党議員のユーチューブに出演し、軍投入当時に尹大統領から「電話が一度あった」と暴露した。金竜顕(キム・ヨンヒョン)前国防部長官の起訴状には、尹大統領が「4人で1人ずつ抱えて引っ張り出せ」「銃を撃ってでも扉を壊して入って引っ張り出せ」と指示したという内容がある。 尹大統領の沖岩高の後輩であり戒厳行動隊長だった呂寅兄前司令官は先月、拘束令状実質審査を放棄し、「部隊員にひざをついて謝罪したい」と戒厳を後悔する姿を見せた。呂前司令官は「軍人として命令に従った」と強調したりもした。主要人物逮捕指示、中央選挙管理委員会占拠の試みなど内乱罪の核心容疑に深く関与している。 ホン前次長は先月6日、国会情報委員会に出席し、尹大統領の不法指示状況を暴露した。尹大統領から「この機会にみんな捕まえて、国家情報院にも対共捜査権を与えるので、まずは防諜司令部を支援するべき」という内容の電話を受けたということだ。李在明(イ・ジェミョン)民主党代表、韓東勲(ハン・ドンフン)前国民の力代表など呂前司令官から受けた逮捕対象名簿を最初に公開したりもした。22日に国会で開かれた内乱容疑真相究明国調特別委1次聴聞会でも、戒厳直後に尹大統領と電話をした事実を明らかにしながら「『みんな捕まえ、みんな整理すべき』という電話を受けた。スパイ集団事件を摘発したと思った」と話した。

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