【親孝行物語】「ひとり親で地獄を見た…」77歳の女性が、児童養護施設支援をする息子に思うこと~その1〜

「孝行のしたい時分に親はなし」という言葉がある。『大辞泉』(小学館)によると、親が生きているうちに孝行しておけばよかったと後悔することだという。親を旅行や食事に連れて行くことが親孝行だと言われているが、本当にそうなのだろうか。 2024年12月に公開され、現在も上映中の映画『大きな家』が話題だ。この作品は、ある東京の児童養護施設で生活する子供たちの日常を追っている。今後、DVD化や配信は一切行われず、映画館のみで上映される。スクリーンでは子供たちの顔や声は加工されることなく、率直に本音を語っている。企画・プロデュースしたのは俳優・齊藤工さん。監督は竹林亮さんだ。 全国児童養護施設協議会によると、全国に約600の施設があり、1歳から18歳までの保護者と一緒に暮らせない子供たちが共同生活を送っている。その背景には子供の数だけ複雑な事情がある。 東京都内で一人暮らしをしている瑞江さん(77歳)は「今、50歳の息子が2歳のとき、半年間児童養護施設に預けたことがありました。息子が今、児童養護施設への寄付や支援活動をしていることで、過去を許されたような気持ちになっています」と語る。

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