昨夏の東京都知事選を巡り、前参院議員の蓮舫氏の選挙事務所に金銭を要求する手紙を送ったとして逮捕された男が、旧民主党政権の「事業仕分け」の影響で転職を余儀なくされ、蓮舫氏に恨みがあったという趣旨の供述をしていることが5日、警視庁への取材でわかった。 強要未遂容疑で4日に逮捕されたのは、仙台市泉区西中山の無職、大浦康宏容疑者(52)。 捜査1課によると、大浦容疑者は建築関係の会社に勤務していた平成21年、旧民主党政権時代に蓮舫氏も携わった「事業仕分け」の影響で、転職を余儀なくされたと説明。転職先で人間関係がうまくいかずに退職したことで恨みを募らせていたとみられ、都知事選に出馬した蓮舫氏の演説を聞き「強い憤りがあった」などと話しているという。 逮捕容疑は昨年6月下旬、蓮舫氏の選挙事務所(東京都中野区)に手紙を送付し、「100万円を送れ」と金銭を要求したとしている。警視庁は5日、容疑者を送検した。 捜査1課が先月末に大浦容疑者の自宅を捜索し、捜査を進めていたところ、容疑者が3日に仙台中央署に出頭し、犯行を認めたという。ほかにも同様の手紙が事務所に届いていることが確認されており、関連を調べている。