夫に有毒なアルコールのメタノールを飲ませて視力障害を負わせたとして、傷害罪に問われた被告の妻(34)=滋賀県湖南市=の初公判が5日、大津地裁(沖敦子裁判官)であった。被告は「そのような事実はございません」と起訴内容を否認し、無罪を主張した。 起訴状によると、被告は2023年9月21〜23日、栗東市内の当時の自宅で、飲み物に混ぜるなどしたメタノールを夫に摂取させ、メタノール中毒で回復見込みのない視力障害を負わせた、としている。 検察側は冒頭陳述で、事件前に被告が薬局でメタノールを購入しており、「被告以外の第三者が被害者に摂取させる機会はなかった」と指摘した。また、夫の証人尋問を申請して採用された。 証人尋問と弁護側の冒頭陳述は次回の公判で行われる。 被告は昨年2月に殺人未遂の疑いで滋賀県警に逮捕された。大津地検が処分保留で釈放し、任意捜査した結果、同10月に傷害罪で在宅起訴されていた。