国際刑事裁判所(ICC、オランダ・ハーグ)の関係者に制裁をかけるトランプ米大統領の大統領令をめぐり、ロイター通信は10日、ICCのカーン主任検察官が対象になったと報じた。大統領令の付属文書で同日、名前が挙げられたという。 ICCは11日にX(旧ツイッター)で、「米政権によるカーン検察官の制裁指定を遺憾に思う」とし、「ICCは、残虐行為の犠牲となった何百万人もの罪のない人々の利益のために、その使命を継続していくことを誓う」とした。 制裁には米国資産の凍結や、米国への入国禁止が含まれる。今月6日の大統領令の署名の際には、対象者の具体名は明かされていなかった。 カーン氏は2024年5月、パレスチナ自治区ガザでの戦闘をめぐりイスラエルのネタニヤフ首相らに戦争犯罪などの容疑で逮捕状を請求。逮捕状は同年11月に発行された。(ブリュッセル=森岡みづほ)