病院内での殺人事件を隠蔽しようとした疑いで、元院長ら2人が逮捕された事件を受け、八戸市のみちのく記念病院に青森県と八戸市保健所の職員が緊急で立ち入り検査に入りました。 【高橋芳樹記者】 「八戸市保健所や県職員が合同で次々と玄関から入っていきます。このあと立ち入り検査が行われる見通しです」 19日午後1時すぎ、八戸市のみちのく記念病院に、県と八戸市保健所の職員11人が、医療法に基づき、緊急の立ち入り検査に入りました。 2023年、病院内で発生した殺人事件を巡って、当時の院長・石山隆容疑者(61)とその弟で当時の主治医・石山哲容疑者(60)は、共謀して、殺害された男性の死因を「肺炎」とする虚偽の死亡診断書を遺族に渡すなどし、事件を隠そうとした疑いが持たれています。 病院に入った職員たちが出てきたのは、およそ4時間後の午後5時すぎ。手には紙袋を抱えています。 17日の取材で宮下知事は、検査の結果次第で改善措置命令や業務停止命令などの行政処分を行う可能性も示唆。19日の立ち入り検査について言及しました。 【宮下知事】 「検査の内容は、主に今の時点で入院患者さん270人程度いるのですが、この命・健康が守られているか、集中的に検査を実施しています」 そのほか宮下知事は、検査で医療従事者の確保の状況や、病室の状況なども検査していることを明らかにしました。 【宮下知事】 「入院患者さんたちや家族の皆さんが、今回の事案をどう考えるかということが大事。その時に転院したいとかのニーズがあれば、速やかに医療圏としての対応が必要になる」 「(患者が)県外ということになれば、県の出番にもなってくると思います」 県は、今後も立ち入り検査を繰り返し行う方針です。