【2月20日 AFP】南米ペルーのクスコで、「12角の石」として知られる500年前の考古遺物が、酒や薬物の影響下にあったとみられる男(30)によって損傷を受けた。当局が18日、明らかにした。 警察によると、男はハンマーで12角の石を損壊しようとした疑いが持たれている。 犯行の様子は近くの防犯カメラに捉えられており、男は間もなく逮捕された。 クスコ警察のエンリ・バルデス署長は、国営アンデス通信に対し、ガブリエル・ロイシ容疑者が犯行時に酒または薬物の影響下にあった可能性が高いと述べた。 ペルー文化省は声明で、「象徴的な石造構造物」である12角の石から複数の破片が欠け落ちたと発表した。 クスコの文化当局のホルヘ・モヤ局長は、「現行の規則では、この行為は文化財に対する攻撃と見なされ、最長6年の禁錮刑が科される可能性がある」と説明し、「取り返しのつかない損害だ」と嘆いた。 12角の石は、インカ帝国の第6代皇帝インカ・ロカの宮殿の石壁の一部であり、人気の観光スポットとなっている。 完璧に整えられた12角形の輪郭は、インカ文明の高度な石造技術の象徴で、現在はクスコの大司教宮殿/美術館の一部として保護されている。 映像はペルー文化当局が撮影・提供。(c)AFPBB News