新型コロナ対策の助成金を不正に受け取った福岡県久留米市の結婚式場運営会社「アルカディア」が事業を停止し、破産申請の準備に入ったことがわかりました。 目前に控えていた結婚式が突然白紙となった女性は、「ちゃんと謝罪してほしい」と涙ながらに語りました。 ■3週間後に結婚式をあげる予定だった女性 佐賀県に住む24歳の女性は3月16日、佐賀市の「アルカディア佐賀」で結婚式を挙げる予定でした。 佐賀県に住む24歳女性 「もう招待状も送り終わって、あとちょっとの準備で終わりだったので、明日も打ち合わせの予定だったんですけどなくなっちゃって 準備が結構大変だったので時間無駄にしちゃったなと」 ■深夜LINEに届いたメッセージ 準備に追われながらも幸せな時間を過ごしていた女性に思いもよらない知らせが届いたのは25日深夜のことです。 ラインにメッセージが届きました。 ラインに届いたメッセージ 「本日付で事業を停止することになりました。本日以降の挙式・披露宴・宴会が全て実施できなくなりました」 佐賀県に住む24歳女性 「もう着物とかスーツとかレンタルする人は予約してくれていたのでドレスを新調してくれた子もいたので申し訳ないです」 ■扉に”破産手続き”知らせる張り紙 RKB 土橋奏太 記者 「アルカディアが運営する結婚式場、中にはいることができず扉には破産手続きに関する張り紙が張られています」 事業を停止し破産申請の準備に入った「アルカディア」。 福岡県久留米市に本社を置き、福岡・佐賀2県の5か所で結婚式場などを運営する会社です。 ■助成金の不正受給で前社長ら逮捕 12億円の返還命令も 「アルカディア」をめぐっては2月、前社長の大串淳容疑者ら幹部8人が新型コロナ対策の「雇用調整助成金」を不正に受け取った疑いで逮捕され、21日に厚生労働省・福岡労働局が「アルカディア」に対し、助成金と違約金などおよそ12億円を返還するよう命じていました。 ■「アルカディア」代理人弁護士に電話すると 目前に控えた結婚式が突然白紙となった女性。 手付金の返還を求めて「アルカディア」の代理人弁護士に電話をしました。 佐賀県に住む24歳女性 「連絡してみたけど弁護士から返ってこないと(言われました)ひどいと思います、これで終わりかと。ちゃんと謝罪してほしいです。ひとりひとり誠実に謝罪してほしいです」