警視庁の警察官をかたる「あなたが容疑者となっている」というウソの電話で、福岡市城南区の69歳の女性が現金2155万円と金500グラムをだまし取られました。 警察によりますと、2024年11月、福岡市城南区に住む69歳の女性の家に「警視庁特殊詐欺対策係」の警察官を名乗る男から電話がありました。 男は「ある男をマネーロンダリングで逮捕している」「その男があなたの携帯を使って1億4000万円の被害が出ている」「あなたが容疑者となっており、 捜査に協力しないと口座を止めないといけない」などと話し、指定した口座に現金を振り込むよう指示しました。 女性は「口座を止められたら生活できない」と考え、およそ2か月の間で5回にわたりあわせて約2155万円を振り込み、だまし取られました。 その後、ほかにお金にかわるものを持っているか聞かれ、時価750万円相当の金500グラムを持っていると答えたところ「金は資産になるから、いったん提出してもらう」と言われました。男の指示を受け、金を自宅のポストに入れたところ何者かに持ち去られたということです。 不審に思った女性が警視庁に問い合わせをして、被害に気づきました。 福岡県警によりますと、県内のニセ電話詐欺の被害はことしに入ってからの1か月ですでに101件、あわせて3億9000万円にのぼっています。特に警察官をかたる手口が目立つということです。 警察は、警察官が捜査のために送金させることはなく、警察官を名乗る者から電話があったときは、所属、担当部署、氏名、内線番号を確認し、最寄りの警察署に相談してほしいと呼びかけています。