元行政書士や貸金業者らから多重債務者の債務整理のあっせんを違法に受けたとして弁護士の男が逮捕された事件で、警視庁は別の弁護士についても、書類送検する方針を固めたことが捜査関係者への取材でわかりました。 この事件は、債務整理の依頼人の紹介を違法に受けたとして、86歳の弁護士の男が逮捕されたほか、違法にあっせんしたとして元行政書士の男や、貸金業者らもすでに逮捕されているものです。 警視庁が捜査を進めた結果、別の弁護士の男性(62)も、貸金業者から債務整理の依頼人の紹介を違法に受けていた疑いが強まったとして、27日にも弁護士法違反の疑いで書類送検する方針を固めたことが捜査関係者への取材でわかりました。 弁護士の男性(62)は、2024年1月ごろから8月ごろにかけて、貸金業者らから複数回にわたって、多重債務者の債務整理のあっせんを違法に受けていたとみられるということです。この弁護士は、2023年から約250件の紹介を受け、1億5000万円の弁護士料を得ていて、紹介料として約3500万円を貸金業者らに支払っていたとみられています。 今回の弁護士法違反事件では、2017年からの約7年で貸金業者らは、約1800人を弁護士に紹介することで8億5000万円以上を不正に得ていたとみられるということです。