客室乗務員が骨折… フライト中に非常口を開けようとした乗客を止めようとして(海外)

スペインのマドリードからベネズエラのカラカスに向かうフライトで、乗客の1人が非常口のドアを開けようとした。 これを止めようとした客室乗務員の1人が足を骨折したと航空会社はBusiness Insiderに語った。 この乗客は飛行機がカラカスに到着した後、当局に引き渡されたという。 上空を飛んでいる飛行機の中で、乗客の1人が非常口のドアを開けようとし、これを止めようとした客室乗務員の1人が足を骨折、数週間働けなくなった。 プラス・ウルトラ航空701便は3月1日、スペインのマドリードからベネズエラのカラカスへと向かっていた。事件はその機内で起きた。 1人の男性乗客が隣の席の乗客に対して平手打ちをしたり、大声で叫ぶなどしたと、航空会社の広報担当者はBusiness Insiderに語った。 「乗務員は素早く行動し、2人を落ち着かせようとしました」 客室乗務員は騒ぎを起こしたこの男性乗客を別の座席に移したという。 それからいくらも時間が経たないうちに、男性乗客は飛行機の非常口を開けようとした。 SNSに投稿された動画は、乗客が心配そうに見守る中、客室乗務員が駆けつけ、男性乗客を制止しようとする様子を捉えている。 プラス・ウルトラ航空の広報担当者によると、このインシデントで客室乗務員の1人が腓骨を骨折して治療を受けていて、数週間は仕事を休まなければならない。 騒ぎを起こした男性乗客は、カラカスに到着するまで2人の乗務員によって飛行機の後方で取り押さえられ、到着後、現地当局に引き渡されたという。 8時間半に及ぶフライトのどの時点でインシデントが発生したかは不明だ。FlightRadar24のデータは、当該機は予定よりも30分ほど早くカラカスに到着したことを示している。 「フライトや乗客の安全が損なわれることはありませんでした」と広報担当者は話している。 誰かが非常口に手を伸ばすのは恐ろしいが、飛行中に非常口を開けるのは事実上、不可能だ。 低酸素症や高山病といった問題を防ぐため、飛行機は高度8000フィート以下に加圧されている。つまり、機内は機外よりも圧力がはるかに高く、そのため、ドアはものすごい力で密閉された状態だ。 乗客が非常口を開けようとするのは"まれ"だが、これが初めてではない。2月にはイベリア航空の乗客が離陸準備中の機内で客室乗務員に暴行を加え、非常口を開けて空港の誘導路に飛び降りたとして告発された。 2023年には韓国の航空会社4社が、非常口席を兵士や航空会社の職員といった"制服組"に優先的に提供するプログラムに署名した。また、乗客に対しては、非常口を開けようとしないようフライト前に警告している。 これらの措置は、アシアナ航空の乗客が高度700フィートで着陸態勢に入っていた飛行機の非常口のドアを開けたことを受けて導入されたものだ。 重傷者はいなかったが、9人が過呼吸の疑いで病院に搬送され、33歳の乗客が逮捕されたとガーディアンは報じている。

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