長崎・佐々町発注の公共工事をめぐり入札の最低制限価格に近い金額を知人に漏らし、特定の業者に落札させた官製談合防止法違反などの疑いで、長崎県警は古庄剛町長ら3人を逮捕しました。 逮捕されたのは、佐々町長の古庄剛容疑者(77)と、佐々町の会社員 山口情二容疑者(62)、それに佐々町の会社役員 木田栄三容疑者(53)の3人です。 長崎県警によりますと、古庄容疑者は2024年7月に行われた松瀬団地の給水管改修工事の指名競争入札をめぐり、山口容疑者に最低制限価格に近い金額を教えました。 そして、この金額を山口容疑者が木田容疑者に漏らし、木田容疑者が代表を務める建設会社・山龍に最低制限価格に近い1659万円で落札させたとして、古庄容疑者に官製談合防止法違反、3人に競争入札妨害の疑いが持たれています。 町長の逮捕を受け、副町長が取材に応じました。 佐々町 中村 義治 副町長 「突然のことで私もびっくりしている。町民のみなさんに多大なご迷惑をおかけした。大変申し訳ない。お詫びを申し上げることしかない」 町の説明などによりますと、最低制限価格は入札当日の午前8時半ごろに町長室で担当課長などが非公開で決めていて、金額を知り得たのは町長と担当課長など3人でした。 入札金額と最低制限価格の差は16700円で、長崎県警では、古庄容疑者ら3人は午前9時30分の入札までの間に情報を共有したとみています。 町長逮捕を受け、町の人は。 町民「悪いことをされているのであれば、残念としかいいようがない」 町民「談合してもやらなければいけないことがあったのか」 町民「古庄さん。しっかりしているという皆さん印象をもっていた」 長崎県警は8日までに役場などで家宅捜索を行い、関係書類を押収しています。 長崎県警は3人の認否を明らかにしていませんが、9日午後に送検して、本格的な調べを進める考えです。 古庄容疑者は2009年に初当選し現在4期目で、町では2025年6月に町長選挙が予定されています。