世界的に有名なイギリスの観光名所に無断でよじ登った男。 目的は何だったのでしょうか。 スマートフォンを手に集まる多くの通行人。 その視線の先にいたのは、黒っぽい服に帽子をかぶった男。 この男がよじ登った場所は、イギリス・ロンドンにある議会議事堂の大時計ビッグベンです。 1859年に完成したビッグベン。 その高さは、約96メートル。 現場には多くの消防車両や救急車、そして警察官の姿も。 目撃者は「誰にも止められずにあんなに早く建物に登ることができたなんて信じられない」と話しました。 男は、この非常に危険な場所から何かを訴えているようにも見えます。 この騒ぎの影響で、ビッグベン付近の道は一時封鎖され、議事堂の見学も中止となりました。 カメラに映り込む素足。 これはビッグベンによじ登った男が自ら撮影しSNSで配信したものです。 転落すれば命に関わる場所で撮影された映像。 そこには、クレーンに乗った救急隊員などが男に下りるよう説得を続ける様子も映っていました。 男は、なぜビッグベンに登ったのでしょうか。 映像をよく見ると、男が手にしていたのはパレスチナ自治区の旗とアラブ風のスカーフ。 現地メディアによりますと、男は「パレスチナを解放せよ」と叫んでいたということです。 夜になってもビッグベンにとどまり続けた男。 そして、よじ登ってから約16時間後、男はようやく呼びかけに応じ、クレーンで地上へ。 その後、男は警察に逮捕されました。