ススキノ男性会社員殺害事件 父親に執行猶予付きの判決

ススキノのホテルで男性が殺害された事件。娘の犯行を手助けした罪に問われている父親の裁判員裁判で札幌地裁はきょう懲役1年4カ月、執行猶予4年の有罪判決を言い渡しました。 おととし7月に起きた事件では、札幌・厚別区の田村瑠奈被告ら親子3人が殺人などの罪で逮捕・起訴されています。このうち父親で医師の修被告の裁判では、娘の殺人や死体損壊などを手助けした罪が成立するかが争われてきました。検察は「修被告の関与がなければ娘の計画の実現は不可能だった」などとして懲役10年を求刑。一方の弁護側は「娘が自宅に頭部を持ち帰るまで殺害計画を知らなかった」などとして、いずれの罪も成立しないと主張していました。 12日の判決で札幌地裁の渡辺史朗裁判長は殺人ほう助について、娘が被害者と再会するにあたり何らかの犯行に及ぶ可能性は認識していたともいえるが殺人に及ぶとまで認識していたとはいえないなどとしました。一方で、死体損壊と死体遺棄のほう助については「ビデオ撮影が遺体を隠そうという娘の心理や損壊行為を後押しした」「娘が頭部を隠すには場所も必要」などとして懲役1年4カ月、執行猶予4年の有罪判決を言い渡しました。きょうの判決を受け、検察は「内容を精査し、適切に対応したい」とし、弁護側は「被告と話し合って検討する」としています 1月上旬から続いた裁判員裁判。猟奇的な事件への注目度は高く初公判からきょうまで50席ほどの傍聴券は最大で6倍ほどの抽選となっていました。母親の裁判は今月17日に結審を迎える予定ですが、娘は2回目の精神鑑定が続いていて、裁判の見通しは立っていません。

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