青森県内で特殊詐欺“激増” 警察かたり「逮捕状が発布」 被害を防ぐには

全国的に増え続ける特殊詐欺被害。青森県内でも被害が後を絶ちません。巧妙化するその手口と対応方法とは。 2025年、県内で発生した特殊詐欺の被害は3月11日現在24件。被害総額はおよそ1億6200万円と、件数、総額ともに2024年の同じ時期を大きく上回っています。 年代別に見てみると20代が5件、30代が5件と、実は若い世代も被害に遭っています。 【訓練参加者】 「すみません、あの今ATM着きました」 「じゃあそのまま振り込み操作をお願いします」 こうした特殊詐欺被害を未然に防ごうと、青い森信用金庫黒石支店で訓練が行われました。電話を手にした女性に、現金の振り込みを促しているのは。 【犯人役】 「警視庁第2捜査係の新任警部補をしていますタケウチといいます。このお電話をしている方に『銀行口座を売った』という疑いが出ていたので、証拠をこちらの方で押さえまして、『逮捕状』発布されています」 【ニセ警察官(役)】 「警視庁第2捜査係の新任警部補をしています」 警察といった捜査機関をかたり、 【ニセ警察官(役)】 「『逮捕状』発布されています」 「あなたは犯罪に加担している」などと、現金やキャッシュカードを要求する詐欺が多発しています。2024年は1年間では11件だったのに対し、2025年はすでに9件。 【訓練参加者】 「警察から電話がきていて、私お金を振り込まないと逮捕されるのですよ。なので今すぐお金を振り込みたいのですよ」 【犯人役】 「相手の方が示談を望んでいたので、示談金を払ってもらえればこちらの方で逮捕はしません。お金を振り込んでもらえればいいので、銀行に行ってお金を振り込んでください」 警察が現金の振り込みを指示したり、金品の要求をすることはありません。また、LINEやビデオ通話を使うこともありません。 【訓練参加者】 「そもそも警察の方にお金を振り込むっておかしくないですか」「警察の人だってしゃべっていて…」 県内では、警視庁の他、徳島県や愛知県など移動に時間のかかる警察を名乗り、「出頭できないならオンラインで通話を」といかにも自然な流れに見せる手口が横行しているのです。 【青い森信用金庫黒石支店 工藤寿子さん】 「まずどういった状況なのかお話を聞かせてもらって、中の方に誘導できたのは良かったかなと思います」 【訓練参加者】 「こちらの方でお調べしてからまた折り返しという形で大丈夫でしょうか」「きょう中に」「きょう中にですよね」 職員たちは、「折り返す」などと冷静に対応し、警察へ連絡することを確認していました。 【青い森信用金庫黒石支店 工藤寿子さん】 「警察署の方におかしいなと思った時点で、早めに他の職員に連絡をお願いしていれば良かったなと思いました」 「防犯カメラの映像をこまめにチェックしながら、こういうお客様がいたら声掛けをしていきたいなと思いました」 警察は、電話などで金品を要求された際は、絶対に1人で対応せず、家族や知人、警察に相談するよう呼び掛けています。

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