東京都新宿区高田馬場の路上で11日、動画配信中だった佐藤愛里さん(22)が刃物で襲われ、死亡した事件で、殺人未遂容疑で現行犯逮捕された高野健一容疑者(42)が、「借金を返済しない被害者が、配信で稼いでいくことにやりきれない気持ちになった」と供述していることが12日、警視庁への取材で分かった。佐藤さんの遺体に、刃物によるとみられる傷が30カ所以上あったことも判明。同庁は、高野容疑者が恨みを募らせ、執拗に襲ったとみて調べている。 2人の間には金銭の貸し借りを巡るトラブルがあったとされ、高野容疑者は昨年、栃木県警に相談。佐藤さんに貸した金の返済を求める訴訟も起こしていた。 司法解剖の結果、佐藤さんの死因は出血性ショックと判明。傷は上半身に集中しており、首の傷が致命傷になったとみられる。凶器のナイフについて、高野容疑者は2~3カ月前に通信販売で購入したと話しているという。警視庁は容疑を殺人に切り替え、高野容疑者の刑事責任能力の有無も含めて捜査している。