トルコ、抗議デモ取材のBBC記者に国外退去処分 4局に罰金も

[アンカラ 27日 ロイター] – トルコ当局は27日、英BBCニュースのマーク・ローウェン記者を「公共の秩序への脅威」だとして国外退去処分とした。同記者は主要都市イスタンブールのイマモール市長が汚職容疑で逮捕・収監されたことへの抗議デモを取材しており、当局に17時間拘束されていた。 BBCニュースのデボラ・ターネス最高経営責任者(CEO)は、今回の措置を「極めて憂慮すべきこと」だとして、トルコ側に問題提起する意向を示した。国外退去となったローウェン記者は「非常に苦痛だ」と述べ、報道の自由は民主主義にとって不可欠だと強調した。 一方、トルコのメディア監視機関は、イマモール氏の汚職事件に関する報道で違反があったとして4つの放送局に制裁金を科したと明らかにした。「SZC TV」は10日間の放送停止を命じられた。違反が繰り返されれば免許取り消しの対象となる可能性があるとも警告している。 イマモール氏はトルコ国内で人気が高く、一部の世論調査ではエルドアン大統領をリードするなど強力な政敵とされる。逮捕容疑について否認している。イマモール氏とその支持者らは、事件化は政治的な動機によるものだとして批判。大規模な反政府デモにつながり、トルコ国内でこれまでに約1900人が拘束された。

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