日・タイ警察、国際的な特殊詐欺対策で連携強化へ ミャンマー国境の拠点など巡り協議

タイとの国境に近いミャンマー東部の巨大詐欺拠点を巡る問題などについて、警察庁は9日、来日したタイ警察の幹部らと対策協議を行った。終了後には、楠芳伸警察庁長官がタッチャイ人身取引対策センター長の表敬訪問を受け、捜査における協力関係を確認した。 警察庁によると、協議には江口有隣・組織犯罪対策部長らが出席。タッチャイ氏らタイ側の幹部と約2時間に渡り、詐欺拠点の取り締まりの重要性について認識を共有したほか、今後、さまざまなレベルでの協議を通じて協力関係を強化することを確認した。 タッチャイ氏は表敬訪問で「特殊詐欺の捜査で日本と協力できることをうれしく思う」と述べ、楠長官は特殊詐欺対策を「最重要課題」とした上で、「捜査には国際的な協力が欠かせない」と強調。これまでの捜査協力などをたたえ、タッチャイ氏に感謝状を贈った。 ミャンマー東部では、日本も標的にした国際的な特殊詐欺が大規模に行われ、多数の外国人が犯罪に加担させられるなどしてきたとみられている。タイ当局は今年1~2月、拠点で働かされていた日本の高校生2人を保護。また、日本の要請で身柄を拘束した40代の男を送還し、カンボジア拠点の特殊詐欺に関与した疑いで、北海道警と新潟、埼玉両県警の合同捜査本部が今月8日逮捕した。

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