“息子”を名乗る電話… 50万円だまし取った容疑で福岡市の「受け子」逮捕 実の息子が110番 熊本県警

熊本市の90代の女性から現金をだまし取ったなどとして、福岡市に住む18歳の男が逮捕されました。 詐欺と窃盗の疑いで熊本県警に逮捕されたのは、福岡市に住む専門学校生の男(18)です。 男は3月19日、他の人物と共謀して熊本市に住む92歳の女性から通帳とキャッシュカードをだまし取り、ATM・現金自動預払機で現金50万円を引き出して盗んだ疑いが持たれています。 ■“息子”から「配当金が入る」と電話 しかし…… 警察によりますと、この日の午前、“息子”をかたる電話が女性の自宅にあり、「300万円の配当金が自分の口座に入るが、口座が使えないので母の口座を使わせてほしい」と伝えられました。 その後、“証券会社の社員”を名乗る人物から「息子さんに配当金が入るが、70万円の税金の滞納があるため、息子さんは逮捕されます。逮捕を免れるには、きょう中に50万円を納める必要がある」と電話口で言われ、話を信じた女性が“国税局の職員”を名乗り自宅を訪れたこの男に、通帳とキャッシュカードを手渡してしまいました。 男はその後、近くの金融機関の出張所のATMから50万円を引き出しましたが、この際、暗証番号などの情報は事前に犯行グループが把握していたとみられます。 男はこの日に福岡から熊本を訪れていて、事件直後に引き出した現金を手に、福岡に戻っていました。 ■実の息子が110番通報 女性は1人暮らしで、男に通帳などを渡した後に実の息子へ電話をかけたことで事件が発覚し、息子が110番通報をしていました。 男の手元には引き出した現金や通帳などがなく、自ら現金を使った形跡も見られないことから、警察は組織的な犯行とみて調べています。 警察は男の認否について「組織的な犯行の可能性が高いため明らかにできない」としていて、いわゆる「闇バイト」との関連も視野に捜査を進めています。

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