【AFP=時事】ロシア西部クルスク州の前知事と前副知事が、対ウクライナ国境防衛に割り当てられた予算10億ルーブル(約17億円)以上を横領した疑いで逮捕された。当局が16日に発表した。 アレクセイ・スミルノフ前知事(51)とアレクセイ・デドフ前副知事(48)は、2024年8月にウクライナ軍がクルスク州に越境攻撃を仕掛けた際の同州の責任者だった。 ロシア内務省のイリーナ・ボルク報道官はテレグラムで、「総額10億ルーブルを超える予算の横領に関する犯罪捜査の一環として」2人が拘束されたと述べた。 ボルク報道官によると、予算はウクライナと国境を接するクルスク州に防衛施設を建設するため、地元の政府支援を受けた開発業者に割り当てられたものだった。 モスクワのメシチャンスキー地区裁判所は、スミルノフ前知事が公判前に少なくとも2か月間勾留されると述べた。 スミルノフ容疑者は2024年5月から12月までクルスク州の知事を務めた。ウクライナ軍が同州の複数の集落に侵入した際には、住民に対して状況は制御下にあると説明。ウクライナ軍の越境攻撃への対応をめぐり批判を浴びていた。 これを受けてウラジーミル・プーチン大統領はクルスク州に新しい危機管理者が必要だとして、12月にスミルノフ前知事を親クレムリン派のアレクサンドル・ヒンシュテイン議員に交代させた。【翻訳編集】 AFPBB News