県警が音声公開 福岡県内でニセ電話詐欺被害急増

"福岡県内でニセ電話詐欺とSNS型投資ロマンス詐欺による被害が過去最悪のペースで増加していています。 福岡県警は、25日、異例の会見を開き、その手口を公開しました。 福岡県内に住む女性の家にかかってきた電話。 女性が「もしもし」と電話に出ると…。 息子を名乗る男は風邪をひいていると話し、わざとらしい咳払いも。 そして…。 「同窓会のはがき届いてる?」 と女性に問いかけます。 「行こうと思っとるけん、あす届くと思うけん届いたらとっちょいて」と電話を切りました。 そして再び息子を名乗る男から「きのうの同窓会のはがき届いた?」と電話がありました。 女性が「同窓会はいつね?」と問いかけると、「今週末ぐらいにあるけん」と答えた後、 「別で一つお願いがあって。へそくりっていうか急な入金が入ることになったけん、それを預かっとって欲しくて」と急なお金の話が始まります。 「2年前から友達と株をしよったんやけど、その配当金が入ることになったけん、預かっといて欲しくて。」と切り出します。 女性が「いくら入ると?」と聞くと、「300万ちょいぐらい入る。それを自分の口座に入れちゃうと、会社とか副業がばれたらまずいけん、母さんのなんでもいい。証券会社の担当者から電話きたら本人確認されるけん教えちょって」 と、女性に口座を教えるよう伝えます。 女性は親族にこのことを話し、被害にあいませんでした。 息子をかたる詐欺だけではなく、堂々と警察を名乗る手口も横行しているようです。 県内に住む女性のもとに警察官を名乗る人物から事件の捜査で、携帯電話やキャッシュカードを押収し、その中に、女性のカードが含まれていたと電話がありました。 警察官を名乗る男は「奈良県の警察本部ではですね、カードが出てきてる以上ね、XXさんがね、このグループのね、資金洗浄に加担している容疑がかかっている状態なんです。」と切り出します。 女性は心当たりがない事を伝えますが。 「このまま放置してしまうとね、マネーロンダリングっていう資金洗浄っていうね。不正に得たお金を口座を転々とすることでお金をキレイにすることを資金洗浄っていうんですけど、その罪が成立した場合ね、逮捕される場合があるんです。」 と続けます。 ニセ電話詐欺が過去最悪のペースで増加していることを受けて福岡県警生活安全部の村田圭介警視は 「要注意ワード。こういったワードが出たら即切断」「とにかく電話に出てしまうと流れに乗ってしまうので、とにかく電話を切っていただきたい。」 と会見で注意を呼びかけました。 福岡県内のニセ電話詐欺ですが、被害が過去最悪のペースで増加しています。 福岡県警によりますと「ニセ電話詐欺」による被害の認知件数は、3月末までに304件、被害額はおよそ12億2000万円となっています。 去年の同じ時期と比べると認知件数は160件増加、被害額は9億8000万円と大幅に増加しています。 そしてそのほとんどが、息子や警察官を騙った“オレオレ詐欺”によるものなんです。 まずは息子を語った詐欺の電話についてですが注目すべきワードがいくつかあります。 「風邪を引いた」「同窓会のハガキ」「株の配当金」「証券会社から連絡がある」 警察はこういった言葉を「要注意ワード」としていて、電話でこのような言葉を言われたらすぐに電話を切る!そして自分から直接息子や家族に確認するよう呼び掛けています。 そしてこちらは警察官を騙った詐欺の電話ですね。 こちらも要注意ワードが出てきています。 「資金洗浄・マネーロンダリング」「逮捕される」 警察を装ってこのような言葉を使って不安をあおり、現金を盗み取ろうとしています。 警察はこのようなワードが出てきたら、すぐに電話を切って、最寄りの警察署に相談するよう呼び掛けています。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加