逮捕の男「電車止めれば影響大」 事件前、東大内で食事も 東大前駅刺傷・警視庁

東京都文京区の東京メトロ南北線東大前駅で東京大3年の男子学生(20)が切り付けられた事件で、逮捕された無職戸田佳孝容疑者(43)が「電車を止めれば、世間への影響が大きいと考えた」と供述していることが10日、捜査関係者への取材で分かった。 「狭いところで襲えば逃げられないだろうと思った」という趣旨の話もしており、警視庁本富士署が詳しい経緯を調べている。 捜査関係者によると、戸田容疑者は「電車が到着したタイミングで事件を起こせば、電車が長く止まり、世間に与える影響力が大きいと考えた」「狭いところなら逃げられないだろうと思った」と供述している。 同容疑者は7日午後6時53分ごろ、ホーム上で電車に乗ろうとした男子学生を背後から包丁で切り付けた。車内に逃げ込む男子学生を追い掛け、さらに2回ほど襲ったという。 同容疑者は当日、自宅のある長野県から上京したとみられる。JR新宿駅周辺の商業施設に立ち寄った後、同4時半ごろに現場近くにある東大の敷地内に立ち入っていたことも判明。「校内を散策し、食堂で食事をした」と供述しており、約1時間20分にわたり、滞在していたという。 中学時代に親から、過度な努力を強いる「教育虐待」を受けたことが動機だとした上で、「東大を目指す教育熱心な親たちに、度が過ぎると子どもがぐれて、罪を犯すと示したかった」と説明。男子学生と面識はなく、「たまたま近くにいたので襲った」と話している。

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