小学校に男2人侵入…そのとき教室内では 子どもを守るため“想定外”の対処法は【バンキシャ!】

東京・立川市の小学校に男2人が侵入し、教員らを殴ったとして逮捕された事件。バンキシャ!が取材を進めると、授業中の教室に侵入したときの様子がわかってきました。子どもたちを不審者から守るにはどうしたらいいのか、防犯研修を行う専門家に聞きました。 ◇ 5月10日、バンキシャ!は、ランドセルの展示販売会へ(千葉・幕張メッセ)。 バンキシャ! 「色とりどりのランドセルが並んでいますね」 来年(2026年)、小学生になる子どもを持つ家族は… バンキシャ! 「どんなランドセルがいいですか?」 来年から小学生 「かわいくて模様が付いているランドセルです」 母親 「いっぱいキラキラしているのがいいの?」 子 「うん」 母親 「わたしはシンプルがいい」 “ランドセルはシンプルがいい”その理由は―― 母親 「あんまり目立つランドセル持っていると、逆に目立って危ないのかなと思うので」 保護者が一番気にしているのは子どもの安全だ。こちらの父親も… 娘が来年から小学生 父親 「最近、立川であった事件とかも考えると、ちゃんと不審者が来たときに対策がとられているかは一番気になります」 ◇ 5月8日(木)、東京・立川市の小学校で起きた傷害事件。授業中の教室に男2人が侵入し、教員ら5人にケガをさせたとして逮捕された。 バンキシャ!は、男2人が侵入した教室にいた児童とその保護者に話を聞くことができた。 保護者 「何が起きて、何の話なのかって全然わからなくて」 児童に話を聞いて新たに分かったのは、当時の教室内の様子。 バンキシャ! 「(事件のときは)どこにいましたか?」 男2人が侵入した教室にいた児童 「図工だったから机を横にやって、床でみんなで集まって絵の具していた」 酒の瓶を持った男ら2人が入ってきた時、教室で行われていたのは、図工の授業。教員は2人。机や椅子は端に寄せられ、児童は床に座り、絵を描いていたという。そこへ… 教室にいた児童 「普通に歩いてきて前のドアから入って、(酒の瓶を)床にボーンって」 「先生は(男が)2人いたからもうやられちゃった。机に頭をぶつけられて、殴られて。みんな外に逃げて、体育館に避難した」 子どもたちにケガはなかった。 教室にいた児童 「先生がみんな守ってくれた」 先生が体を張って守ってくれたという。 授業中の教室に男2人が侵入してきた今回の事件。教職員向けの防犯研修を数多く行っている専門家によると、これまでの対策では想定していなかったことが起きたという。 教職員に防犯研修を行う 武田信彦氏 「侵入者対策の訓練は1人が侵入してくるというケースが多いが、今回は2人。10人以上の先生が本来は同時に対応しないといけない、極めて難しい状況だった」 想定外だった2人の侵入者。対応にはより多くの人の力が必要になるという。では、どう行動するべきなのか? 学校の教室をイメージしたスタジオで、スタッフ2人を侵入者と想定し、実演してもらった。 武田信彦氏 「ちょっとちょっと、どちらへ」 「入らないで入らないで、今授業中です」 椅子などで距離をとり、大きな声を出してできるだけ早く助けに来てもらうことが大事だという。 実は、今回の事件では、児童が逃げる姿を見て初めて他の教職員が事件に気づいたという。(立川市教育委員会) 教職員に防犯研修を行う 武田信彦氏 「今回のような学校安全の侵入者対策で一番重要なのは、チームワークなんです」 「危機的な状況というのは、瞬発力のあるコミュニケーションが求められるんです。それは突然生まれるものではないので、日頃からの関係性、そういったところで育んでいただく必要があります」 岐阜市にある小学校では9日、事件を受け岐阜県警の指導のもと、不審者2人が学校に侵入してきたという想定の訓練が行われた。大声の代わりに鳴らしていたのは、ホイッスル。気づいた教員らが集まったことで、侵入者2人を取り押さえることができた。 武田信彦氏 「やはり想定を超えてくることも想定していかないといけないというのが、今回の事件の難しさでもありますので、マニュアル自体を練り直していく必要がある」 *5月11日放送「真相報道バンキシャ!」より

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