逮捕された16歳の孫 動機についていまだ語らず 祖父を殺害したとみられる後に普段通りに登校 帰宅後第一発見者装ったか 愛知・田原市70代夫婦死亡

愛知県田原市で70代の夫婦が殺害された事件。逮捕された16歳の孫との間で、いったい何があったのでしょうか。 (松田亘哲記者 9日) 「愛知県田原市です。この先の住宅で夫婦の遺体が見つかりました」 事件は、周囲に農地や住宅が点在する静かな場所で起きました。9日の夕方、田原市の住宅で、ここに住む75歳の夫と72歳の妻が血まみれの状態で死亡しているのが見つかったのです。 夫婦は寝室に敷かれた布団の脇で倒れていて、首など全身に多数の刺し傷や切り傷がありました。いずれもパジャマ姿で、寝ている間に襲われたとみられます。 ■凶器は自宅の包丁か…祖母の殺害についてもほのめかす (近所の人) 「(夫は)朗らかでしゃべりやすい。奥さんはあまりしゃべらない感じ」 「(夫は)郵便局に勤めていた。奥さんの方は保育士だった」 その後、事件は急展開します。 (矢野 司記者 11日 愛知・田原警察署) 「午前8時半です。少年の身柄が検察に送られます」 警察は、2人のうち75歳の祖父を殺害した疑いで、同居する16歳の孫を逮捕しました。孫は高校2年の男子生徒で、自宅の包丁で刺したとみられています。警察の取り調べに対し、容疑を認めた上で祖母の殺害についてもほのめかしているということです。 ■事件後に孫がとった不可解な行動 (近所の人) 「本当に家庭円満だった。あんなにかわいがっていた孫がやったとしたら考えられない。(孫は)元気なかわいい子。すごく元気でいい子。兄弟2人で小学校の時は自転車で走り回っていた」 「円満だった」という家族に何があったのか。孫が事件後にとった不可解な行動も明らかになっています。 現場の住宅では母屋に祖父母と孫の3人が暮らし、離れに両親が住んでいました。孫は9日の深夜2時ごろに祖父を殺害したとみられますが、その日の日中は普段通り高校に行っていました。そして夕方、帰宅した際、祖父母の遺体を発見したように装い、離れに住む母親に通報させていたのです。 しかしその後警察から事情を聴かれた際、事件への関与を認める供述を始めたといいます。その一方で動機についてはいまだ語っていないということです。警察は捜査本部を設置し、事件の背景を詳しく調べています。

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