昨年9月に性的人身売買などの容疑で逮捕、起訴されたミュージシャンでラッパーのショーン・コムズ。Peopleによると、現地時間5月13日と14日に行われた裁判で、2018年まで10年間にわたり交際し、彼から性的暴行を受けたと訴えていた歌手のキャシー(カサンドラ・ベンチュラ)が検察側の証人として出廷し、赤裸々な証言を行ったそう。今回はそこで明らかになったことを紹介する。(※被害の詳細について触れています。ご留意ください。) (1)歳の差を利用して彼女を支配 彼女がコムズと初めて出会ったのは、21歳の時だったそう。17歳年上のコムズは、出会い以来、「世間知らず」で「人を喜ばせようとするタイプ」だった彼女を支配。体型を維持するためにトレーニングを強要し、服装についても指示。「極セクシー」でいて欲しい時と、「レディ」でいて欲しい時があり、時に応じて着るものを指定していたそう。また罰として、携帯電話やパソコンなど電子機器を取り上げられることもあったそう。 (2)22歳で乱交パーティ参加を強要 裁判の中で、キャシーはコムズが主催していたという乱交パーティー「フリーク・オフ」について言及。彼女は、22歳の時に初めて参加するよう強要され、コムズが見ている前で、男性セックスワーカーと性行為をさせられたと明かした。彼女は気持ちを紛らわすため、コカイン、ケタミン、GHB、MDMA、エクスタシー、マッシュルームなど、薬物に手を出さざるを得ない状態だったという。 (3)脅迫材料として性行為を録画 「フリークオフ」で性行為を強要する一方で、それを撮影し、「脅迫材料」として使っていたそうだ。「何かに怒ると、彼はいつも同じ手段を取りました。映像を公開して、私を辱めて、キャリアを台無しにすると脅すのです」と語っている。 (4)パーティー後の部屋は悲惨な状態 パーティーは4日以上続くこともあった。彼女はパーティー後のホテルの部屋の掃除を担当していたが、大抵は尿や血で満たされたいたそう。彼女自身も、尿や血にまみれる経験をしたと語っている。 (5)魅力的で恐ろしい人物 「私がショーンと一緒にいたかったのは、当時彼の周りにいた他の人と全く同じ理由からです。彼は刺激的で面白く、楽しい人で、それに加えて、私のキャリアも握っていました」と語る。彼女は2006年に、コムズのバッドボーイレコードと10枚のアルバム契約を結んでいた。また彼女は、「彼は評価が極端に分かれる人です。とても魅力的でした」とも語っている。 (6)ベビーオイルの使い道 当局は昨年、コムズを起訴した際、マイアミとロサンゼルスにある彼の自宅にて、ベビーローション1000本を押収したと発表し、注目を集めた。キャシーによると、彼女はコムズに、ベビーオイルで満たしたビニールプールに入るよう強要されたことがあったと言う。服を着たまま入ることに躊躇したものの、報復のほうが恐ろしく、従ったそうだ。「ショーンが望むことは、全て実現するのです」と述べている。 (7)ホテルの廊下で撮影された暴行の様子 昨年5月、ロサンゼルスのホテルの廊下で、コムズがキャシーを掴み、殴る蹴るの暴行を行う様子を捉えた映像がリークされ、コムズの訴追に繋がったとされているが、今回の裁判では、2016年3月に起きたこの暴行についても言及。この時の暴行により、彼女は目の周りにアザが出来、唇に切り傷、腕と脚に数か所の打撲傷が残ったと訴えた。抵抗していないように見えたのは、反撃して彼を逆上させた経験があるからだと述べている。 なお、12日の裁判では、コムズの指示でキャシーと関係を持ったと言う男性セックスワーカーが証言。コムズが彼女に暴力を振るう様子を目撃したと語っていた。